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バイトAKBからラーメン店主に。麺匠八雲・まゆか店長「批判もされました」/麺匠 八雲(葛飾堀切)

「懐かしさを感じる味」を追求して

八雲醤油

醤油ラーメン(800円)

――梅澤さんからみた、八雲のラーメンの強みを教えてください。 梅澤:一回食べたら満足するような味ではなく、毎日楽しんでもらえるような味を目指してます。味噌だと、バターや辛味噌など、様々な味付けで楽しんでもらえるベースになっています。あと、どんぶりにもこだわっていて。味噌は冷めやすいので、底に行くにつれて熱さが持つ美濃焼のどんぶりを、逆に塩と醤油は味噌よりも水質が多い為、熱が逃げづらいので器の層が薄めのどんぶりを使って、温度バランスを取っています。 ――味は梅澤さん一人で管理しているそうですね。 梅澤:スープのみお店で従業員さんにも作ってもらっていますが、タレと製麺は完璧に秘伝です。いまでもレシピを細かく改良するくらいこだわっているので、ここだけは教えたくないし、自分がやる、という気持ちでいます。 ――仕込みは何時くらいからやっているんですか? 梅澤:朝4時くらいからです。毎朝、湿度や天気を調べて、その日にベストな状態で味づくりを目指しています。 ――朝4時ですか……。営業日はかなり忙しそうですけど、休日はどうやって過ごしているんですか? 梅澤:定休日が週一回あるんですけど、がっつりオフしています(笑)ディズニーに行ったり温泉にいったり。もちろんラーメンの食べ歩きもしたりとリフレッシュできるときにして、また次の日の活力にしています。

職人としてのプライドに、すすり子感涙

梅澤愛優香2

毎朝の仕込みとタレ作りは梅澤さん自身で行う。

――ご自身のラーメン店主としてのやりがいを教えてください。 梅澤:お客さんから「美味しかった」「また来るね」と言ってもらえたときが一番うれしいです。営業時間中は接客をしているので、常連さんが来てくれたりすると嬉しいですし安心しますね。 ――これから更にステップアップするなかで、八雲が目指している目標などはありますか。 梅沢:地域に密着しているお店、というスタンスは変わらず続けていきます。あまり店舗を一気に増やすとかは考えていなくて、増やすとしても自分の手の届く範囲であることと、お店を任せる方との信頼関係を持てるかを重要視して狭く深く地道にやりたいと思っています。 ――読者につたえたいことなどあれば、お聞かせください。 梅澤:これからも多くのお客さんに愛されるように、力を抜かず頑張っているので、まずは興味本位からでもいいので足を運んでくれたら嬉しいです。  またお越し頂いたらまずは味噌ラーメン、その後でいろいろなメニューを食べ比べてみてほしいです。サイドメニューももちろん、一切手を抜いていないので、いろんな味を食べて、そこから好みの組み合わせを探してくれればと思います。 =====  まゆか店長にインタビューをして感じたこと、それは「職人だな。」ということです。職人である人に対して、いまさら私が「職人だな」なんて言うことはすごく失礼かもしれません。もしかすると、それは私からの「同い年の女の子」という色眼鏡があっての言葉なのかもしれません。  だけど、私は、梅澤愛優香さんという1人の職人さんを前に圧倒されました。これはすすり子の思う、紛れもない事実です。  自分のやりたいことに対して、プライドをもち、本気で向き合っている姿に、ただただ尊敬の念を抱きました。そして、同い年の子がこんなに頑張ってるんだ!って背中を押されました。  まゆか店長が作るラーメンがおいしいのは、かわいい女の子の手作りだからではなく、努力と苦労を惜しまなかったからです。そんなまゆか店長という職人さんが作るラーメンが、これからもめちゃくちゃに楽しみです!  ごちそうさまです! 【梅澤 愛優香さん】 1996年10月20日生まれ。バイトAKBを経て2017年20歳の頃に「麺匠八雲」を開業し、現在4店舗を運営中。公式Twitter:@MAYUKA_YAGUMO <TEXT/麺すすり子>
ほぼ毎日ラーメンを食べる会社員。豚骨ベースの鹿児島ラーメンで育ち、18歳で上京してラーメンの幅広さと奥深さに取り憑かれる
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麺匠 八雲 本店
東京都葛飾区堀切3-4-13

11:00~15:00/17:00~22:00(スープがなくなり次第終了)
月曜定休(祝日の場合は営業)
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