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会社は300万円以下で買える。利益を出すコツとは?

―[会社を買え!]―
 あなたがもし、今の会社で行き詰まりを感じたらどんな選択肢を考えるか。転職or独立――これまではそのどちらかだったが、近年、第三の道として「会社を買って社長になる」という選択肢がある。つまり、個人による会社の買収(個人M&A)が増えているのだ。 会社を買え! 2 ビジネス

300万円以下で買える会社はどんな案件が多い?

 企業の値段が安価なほど、より個人M&Aの現実味を帯びてくる。とはいえ数百万円で売られているだけに、赤字経営やなかには借金漬けという会社も。 「“引き継ぐ”だけで経営が回っていく案件もありますが、買収後にはテコ入れをしないといけない案件もあります。また、赤字企業を借金まで引き受けて買う人もいます。磨けば光る原石は確実にあるわけです」  そう話すのは、日本最大のM&Aプラットフォーム「TRANBI(トランビ)」を運営する高橋聡氏だ。トランビ内でも250万円以下で検索すれば50件以上がヒットする。どんな業種が多いのか? 「多くは塾、エステサロン、飲食業など、不動産を持たず賃貸物件で経営していた案件ですね。ほかにウェブサイト事業や通販サイト運営など、ネット系の企業/事業も見かけます」
トランビ

トランビの低価格帯案件の一覧の例

 低価格帯案件で、過去に最も多く閲覧されたのは信州の老舗そば店。伝統と実績が付加価値になるのだ。  実際に数百万円台後半で事業購入後、成功した事例を聞いたところ、共通しているのは「明確なビジネススキームを持っているか否か」だと言う。 「以前、福岡のカフェをM&Aした人がいました。目をつけたのは、豆腐店に併設されているカフェ。そこで豆腐・豆乳を使ったスイーツを開発したんです。そこから販路を拡大し、今では百貨店のほか福岡空港にも置くことになり、現地のお土産市場の開拓も進んでいるようです」  これまで、中小企業750社以上の廃業決断などを支援してきた事業承継デザイナーの奥村聡氏が語ってくれた成功例でも、やはりしっかりとしたビジョンが必須だと伝わってくる。 「とある漬物店を買った人は、外国人観光客用に商品をシフトして売り上げを前年比約5倍にしたそうです。『外国人が好む漬物を作れば面白いのではないか』という、自身の経験・センスに基づいた仮説を立てていたことが大きかったんでしょう」  安く買うというリスクヘッジも大切だが、本当に重要なのは「買って何をするか」なのだ。 【トランビ代表取締役・高橋 聡氏】 ’11年に事業承継・M&Aサービス「TRANBI」を開始。近著に『起業するより会社は買いなさい~サラリーマン・中小企業のためのミニM&Aのススメ~』 <取材・文/週刊SPA!編集部>
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