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2020年に第1弾ウイスキーがお目見え予定のガイアフロー静岡蒸溜所。その魅力は?

 2016年9月、静岡市に新しいウイスキー蒸溜所が開設されました。中村大航氏が代表を務めるガイアフロー株式会社の蒸溜所です。2016年から製造を開始しており、最初の製品は2020年に発売予定。もうすぐ初ロットがお目見えするのです。今回は、このガイアフロー静岡蒸溜所について紹介します。

日本と西洋の文化の融合をテーマにデザインされた静岡蒸溜所。県内産の木材を使っています

 現在は、一般客でも蒸溜所見学ができるようになっています。ウェブサイトから申し込みをします。120分で1100円となっており、20歳未満は無料です。しかし、日時が決まっているので注意が必要です。  基本は平日のみで、時間は14時からのみ。受付開始は13時30分からなので、ここを目指して向かいます。新幹線などで静岡駅に着いたら、路線バスに乗ります。9番乗り場から、「安部線(118)」の上落合行きにのります。静岡まで行けばどうにでもなる、なんと思わないでください。ピンポイントで「静岡駅前」→「奥の原上」の12時21分発に乗る必要があります。  その前は9時45分発ですし、その後は16時49分発です。間に合わなかったらタクシー? バスの乗車時間は1時間です。タクシーだととんでもない金額になることでしょう。筆者は静岡駅到着をぎりぎりに設定したので、ちょっと焦りました。トイレなどの時間や、バス停を探す時間を確保しておくことをお勧めします。 「奥の原上」でバスを降りると、すぐ静岡蒸溜所が見えます。できたばかりなので、とてもキレイです。静岡の木材をふんだんに使った外見で、お洒落。道路を挟んで向こうには中河内川が流れています。

ガイアフロー静岡蒸溜所の気になる中身は?

 建物の中に入り、下駄箱でスリッパに履き替え、2階の試飲室に向かいましょう。そこで、見学ツアーの料金を支払います。時間に余裕がある場合は、有料試飲も可能です。14時になったら、見学ツアーが始まります。  まずは、麦芽を砕きます。静岡蒸溜所では、スコットランドやカナダ、ドイツから輸入するほか、日本のモルトも使っています。サイロに貯蔵してあるモルトを1トン取り出し、まずは小石などの異物を取り除き、その後モルトミルで粉砕します。このモルトミルはイギリス製ですが、元は今はなき軽井沢ウイスキー蒸溜所から移設されたものです。

奥がサイロです。緑の機械で異物を取り除き、赤いモルトミルで麦芽を粉砕します

 細かくなった麦芽は糖化槽(マッシュタン)でお湯と混ぜます。ここで麦芽のデンプンが糖分に変わり、アルコールに変化する準備をするのです。

糖化槽で粉砕したモルトとお湯を混ぜて糖化させます

 続けて、発酵槽(ウォッシュバック)に移ります。現在は8基あり、4つがオレゴンパイン製ですが、残りの4つは世にも珍しい杉製です。もちろん静岡産です。さらに、現在2基の糖化槽を追加しようとしていました。  ここに酵母を投入し、アルコールを生み出します。約3日間発酵させると、ビールのような液体ができあがります。

現在8基ある糖化槽。あえて木製にすることで、複雑な味わいを生み出します

蓋の上に乗っているのが、粉末状の酵母です

 そして、蒸留が行われます。蒸留器(ポットスチル)は3基あり、うち2つが1回目の蒸留に使われる初留釜で、1つがスコットランド製の再留釜です。そして、この初留釜の1つが、今はなき軽井沢蒸溜所から移設されたもので、もう1つが薪の直火によるスコットランド製の蒸留器になります。どちらも珍しいもので、眼福です。見学時もがんがんに蒸留中で、薪が燃えさかっていました。ちなみに、一般的な蒸留器では蒸気を利用して加熱します。  モルトミルや蒸留器のあった軽井沢蒸溜所は2012年に閉鎖されています。軽井沢蒸溜所のウイスキーは1976年から発売されており、2000年に製造を終了しています。原酒は世界中のコレクターの手に渡りましたが、2017年には最高1本1400万円で落札されています。伝説となった蒸溜所と言っていいでしょう。

世にも珍しい薪の直火式蒸留器です

 2回の蒸留を経てできあがるのがニューポットと呼ばれる液体です。透明でアルコール度数が高いですが、飲んでみるとウォッカや焼酎のようですが、ほんのりウイスキーのニュアンスもあります。このニューポットを樽に入れて、長期間熟成させるのです。
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名前未定のウイスキー、発売はいつ?
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