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安倍内閣を支持していた私が積極的不支持に変えたわけ/倉山満

何の実績もない総理大臣が権力を私物化していることに国民は怒っているのだ

言論ストロングスタイル

2日の参院本会議で「桜を見る会」の招待者名簿の電子データは復元ができないと答弁した安倍晋三首相。シュレッダーにバックアップデータの削除、“迅速な対応”には頭が下がるばかりだ 写真/時事通信社

 先日、『週刊ポスト』の取材を受けた。「安倍首相を褒め殺しにしてください」との依頼だった。こちらも「変な人と並べないでくださいよ」と条件をつけた。先方に「変な人とは、どんな人ですか?」と聞かれたので、「保守業界で横行する、DV、横領、ネットワークビジネス、痴漢、強姦などをやったことが無い人」と答えると、「大丈夫です。安心してください」と一笑に付された。  掲載誌を確認すると、筋金入りのリベラルばかりが並んでいた。確かに、犯罪や反社会的な行動を確認できる人物は一人もいない。保守はリベラルに数でも質でも、そして倫理でも負けているのだと実感した。  保守を自称する人々が、どれほど無能なのか。7年も政権を独占していて、何一つ達成できていない時点で、一目瞭然だろう。今次安倍内閣の唯一のレガシーと言えば、消費税を2回も増税して税率を2倍にしただけだ。つまり、負の実績しかない。この7年間、100議席を超える野党が1度も存在したことが無い、好環境だったのに。  その間、安倍御用言論人の仕事は二つ。野党の悪口と安倍批判の封殺のみ。私とて好きで安倍批判をしたいわけではないし、他に代わる適切な人もいないことで、黙っていた。そしたら、このザマだ。  そうこうする内に、多くのマスコミの調査で、安倍内閣の支持率を不支持率が上回った。毎年春に開かれている「総理主催 桜を見る会」での不明朗な経理が国会で問題とされたのが原因なのは、子供でも分かる(アベノシンジャーズを除く)。  産経新聞と言えば、返り咲き後の安倍首相を保守の期待の星として持ち上げ、あらゆる手段を用いてアベノセイダーズを論難してきた。その産経新聞すら「桜を見る会」をめぐる諸問題については、「民主党もやっていたではないか」しか言えない。もはや弁護不能なのだ。  とは言うものの、「野党もそれしか言えないのか」「他に大事なことがあるのではないか」「たかが花見、ド~でもいい」というのが大方の国民の本音だろう。その通りだ。  今までは経済が悪くなかったこともあり、「野党もどっちもどっちなら安倍」という選択を国民はしてきたのだが、今回は違う。何が違うのか? 何の実績もない総理大臣が権力を私物化していることに国民は怒っているのだ。  筆者自身の立場の変遷と体験談を書く。  私は東日本大震災があった平成23年以降、「安倍救国内閣」しか日本を救う道は無いと信じ、微力ながら邁進してきた。  平成24年年末、安倍首相は政権に返り咲いた。私は政界再編を起こし超党派で有為の人材を結集する「安倍新党」を雑誌その他でも訴えていたので「安倍自民党内閣」には不満だった。それでもデフレの元凶である日本銀行に対して人事介入し、金融緩和を断行して景気を劇的な回復軌道に乗せた。
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反社との付き合い、政治家は許されるのか?
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