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テレワークで“痛い50代”が大量生産される。社内ニートにならないために

 緊急事態宣言が解除され、経済活動が再開されたら一段落……そんな安心感は幻想にすぎない。経済対策の効果が切れ、企業の体力が尽き、大量の失業者が生まれる「雇用崩壊」はむしろこれから本格化する。リーマンショックをはるかに超える「コロナ氷河期」。その最悪のシナリオと生き残る術を探っていく。

「あの人なら」という存在感で、チームに求められる人になれ!

コロナ氷河期の衝撃

いぶし銀スペシャリスト/デジタルネイティブな20代・30代を、彼らにないスキルやネットワークで補う名脇役として輝く! イラスト/サダ

 50代のリストラ危機はSPA!で何度も取り上げてきたが、今回のコロナ氷河期は間違いなく最大の危機だ。なぜなら、直近で大リストラが行われた’08年のリーマンショックでは、当時50代の受け皿だったサービス業が元気だった。しかし、今回は真っ先にサービス業が大打撃を受けており、セーフティネットが破綻しているのだ。一度、職を失えば底なし沼へ。そんな崖っぷちに立った50代は想像以上に多いとFeelWorks代表・前川孝雄氏。 「ただクビを切れないから雇われているだけで会社にまったく必要ない『雇用保蔵者』、いわゆる“社内ニート”は10年以上前から問題視されており、当時から2025年には415万人に達すると予測されていました。今回のコロナ禍によってDX(デジタルトランスフォーメーション)が進むことで、時代遅れのスキルセットで働く50代の社内ニート化はさらに加速し、この機会に一掃されるでしょう」
コロナ氷河期の衝撃

’15年の段階で、10年後には会社で働く労働者の1割弱が社内ニート化すると予測されていたが、今回のコロナ禍でさらに加速する/出典:リクルートワークス研究所「働くを再発明する時代がやってくる」

 さらに、年功序列のメンバーシップ雇用から個々のスキルが問われるジョブ型雇用に変化していくことで、「求められる50代像」も変わってくると人材育成コンサルタント・片桐あい氏。 「上司・部下や先輩・後輩という垣根がなくなり、トップダウンの組織ではなく個人が集まったチームとしてプロジェクトに取り組むスタイルに変化していきます。  そこで問われるのは、『あの人はチームにいてほしいな』と思われるキャラクターであるかどうか。スケジュール調整の達人だったり、取引先との折衝の達人だったり、予算管理の達人だったり、立場は平社員で肩書がなくとも『この人に任せれば安心』というスペシャリティがあれば、仕事に困ることはありません」  だが一方で、そんな理想像とは逆にテレワークの導入により「痛い50代」が大量生産されるリスクもあると組織人事コンサルタント・曽和利光氏。 「立場のある50代ともなると、周りからネガティブフィードバック、つまり改善要望を受けなくなります。そのため、自己評価と周囲の評価が乖離した『痛いおじさん』になってしまう。コロナショック以前は飲みニケーションなどでネガティブフィードバックを受ける機会もありましたが、テレワークによって機会が喪失し、大量生産されている現状があります」
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「ツッコんでも大丈夫」な50代になれ
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終わりなき凍りついた世界を生き抜くために
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