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ホテル業界を悩ませる“招かれざる客”たち。リモート応援プランで急増

犯罪行為に使われたケースも……

 だが、中には迷惑客に頭を抱えるホテルもあるようだ。都内のビジネスホテルに勤務する南井豪さん(仮名)は呆れ顔でその実態を語ってくれた。 「連泊プランで泊まっていた方なんですが、やたらと来客が多いんです。それもちょっと怪しい感じの人たちで……。やって来る方たちも部屋やロビーで10分程度話して帰って行くんです。基本的に宿泊者以外は部屋には入れないので、その旨を伝えて注意したところ4泊する予定が2日目には出て行ってしまいました。その後、清掃の方が入ったところ部屋には小さなビニール袋が数枚捨ててあったと。たぶん、薬物の密売に使われていたんじゃないかと……」  こうした状況を警察も把握しているようで、警察も見回りには力を入れているようだ。 「警察の方からは連泊している人で怪しい人がいたら連絡して欲しいと言われていますし、宿泊名簿の確認をされたこともあります。これまではそんなことはなかったんですが……。薬物の密売のことも話したのですが、記載されていた名前も連絡先もデタラメだったようです」  前出の大阪のホテル従業員、山北さんも同じように話す。 「8月くらいからおまわりさんがよく来るようになりましたね。連泊している人の名簿を見せて欲しいと言われたこともあります。他のホテルでは指名手配されてた人が捕まったという話も聞いたことがあります」

大浴場で不貞を働く迷惑客

 さらに困ったことが一部のホテルでは起きているという。前出の山北さんによると、大浴場のあるホテルが“出会いの場”となっているというのだ。 「知り合いのホテル関係者から聞いたのですが、大浴場のあるホテルがゲイの方たちの出会いの場になっていると言うんです。浴場で会って気が合えば、そのままどちらかが取っている部屋に行って……と。一般の方から『浴場で変なことをしている人がいる』という苦情もあるそうです」  人手不足に加え、コロナによって出勤の人数も減っているため、そのホテルでは対応に苦慮しているという。  前出の山北さんによれば「最近は落ち着いてきた」とはいうが、思いもよらない“珍客”は新たなに東京も含まれるようになったGOTOトラベルでまた増えるのでは……と、危機感を募らせているホテル関係者も多いという。 取材・文/長谷川大祐(SPA!編集部)
日刊SPA!編集。SPA!本誌では谷繁元信氏が中日ドラゴンズ監督時代に連載した『俺の職場に天才はいらない』、サッカー小野伸二氏の連載『小野伸二40歳「好きなことで生きてきた~信念のつくり方~』、大谷翔平選手初の書籍となった『大谷翔平二刀流 その軌跡と挑戦』など数多くのスポーツ選手の取材や記事を担当。他にもグルメ、公営競技の記事を取材、担当している
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