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『進撃の巨人』のエレンはなぜ極限状況で戦い続けられるのか?

いまの仕事楽しい?……ビジネスだけで成功しても不満が残る。自己啓発を延々と学ぶだけでは現実が変わらない。自分も満足して他人にも喜ばれる仕事をつくる「魂が燃えるメモ」とは何か? そのヒントをつづる連載第234回
戦い

※写真はイメージです

 ファイナルシーズンが始まったアニメ『進撃の巨人』。この作品は人類と巨人の闘争を描いた作品です。主人公のエレンは12歳の時に調査兵団という組織に入団し、巨人と戦い始めます。  調査兵団は巨人たちが徘徊する壁外への遠征が任務です。危険な任務のため死亡率がとても高く、エレンが入団前に見かけた遠征では、参加した100人のうち20人しか戻りませんでした。  また、入団時や訓練時は「人類のため」といった理想に掲げていても、実際に巨人を前にすると戦意を喪失する者も少なくありません。巨人相手の戦場は常に極限状況で、恐怖と悲鳴が蔓延しています。

戦い続けるには信念が必要

 そんな状況に置かれながら、エレンはなぜ戦い続けることができるのか。何かを成し遂げたり、習慣や性格を変えたりするには信念が必要です。そして、信念は「テーマ」「エピソード」「フレーズ」の3つで出来ています。 〈信念の3要素〉 1.テーマ(取り組むべき課題) 2.エピソード(心を揺さぶられた体験) 3.フレーズ(体験について考えたこと)  戦い続けるエレンのテーマになっているのは「復讐」です。エレンは10歳の時に住んでいた街が巨人に襲われ、母親を食い殺されました。そして避難した船中で母親の生前を振り返った時に、「(巨人を)この世から一匹残らず駆逐してやる」と考えるようになりました。これが彼の信念になっています。  復讐は人生において重要なテーマの一つです。エレンのように家族の命を奪われることは、現実ではめったにありません。しかし、家庭や学校や会社で、自分の尊厳を傷つけられることは珍しくありません。

怒りは信念に変わる

 その怒りをそのまま相手にぶつけたら犯罪になりかねません。しかし、それを成長の原動力にすれば、大抵のことは成し遂げられます。「幸福に暮らすことが最高の復讐である」というスペインのことわざがありますが、大切なのは使い方です。  復讐について辞書で調べても、「この世から一匹残らず駆逐すること」とは書いてありません。自分の体験から自分なりに考えたことだからこそ、それは自分の信念になり、何かを成し遂げる原動力になるのです。  信念を持つには、自分が決めたテーマについて日頃から情報を集める必要があります。また、ただ信念を持つだけでなく、それを誰かに話して、自覚を高めることも大切です。信念の3要素に、このヒントとアウトプットを加えた5ステップを私は「マインドレコーディング」と読んでいます。 〈マインドレコーディングの5ステップ〉 1.テーマを決める 2.ヒントを集める 3.エピソードを振り返る 4.フレーズを作る 5.アウトプットで確かめる  エレンはこの「一匹残らず駆逐してやる」というフレーズを繰り返しています。それは身の回りで起きた出来事をヒントにして、自分の復讐心を振り返り、それを言葉にして確かめているのです。これは人気漫画の主人公に見られる典型的なパターンです。
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