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東大生が『チェンソーマン』以上に『ファイアパンチ』を絶賛する理由

「人間は社会的な動物」とはどういう意味か?

ファイアパンチ

ファイアパンチ

 元来、人間は社会的な動物であるといわれています。人は一人では生きていけず、何人もが集まってそれぞれのコミュニティを作って生き抜こうとしますが、その際に人は自らの「見られ方」を演技によって補います。  たとえば、子供の頃を思い返してみてください。あなたには地声で適当なことを言っていたお母さんが、かかってきた電話を取った瞬間! いきなり声のトーンが上がって、さも上品そうな声で対応し始めたなんてこと、覚えはありませんか?  大人になるとよくわかりますが、「家の中のプライベートな顔」と「よそ行きの顔」とは使い分ける人がほとんどになるかと思います。要はこれです。

『ファイアパンチ』が描く人間の「演技」

 誰しもがその時その時で「自分の見られたい自分」になるように演技をします。  通常、これは無自覚に行われているのですが、だんだんと身に染みてクセとなり、「電話に出たときの声のトーンのアップ」は自然なふるまいとなっていきます。そして、電話をかけた相手からは「なんて上品な方なのだ」と思われることでしょう。  これは逆にいえば、自分で「こう見られたい!」と思う自分を意識して演技し続ければ、そのような自分になることができるということです。  つまり「人間は演技を通して本物の自分を作り上げていく動物である」といえますが、『ファイアパンチ』はまさにこの「演技」がテーマになっているのです。
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