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『青天を衝け』の渋沢栄一に学ぶ大人物になる方法

偉人の言動に学ぶ

 大志を抱く人間は、その模範となるよう大人物を求めます。しかし、そうした大人物が身近にいることはめったにありません。そのため、それを歴史上の偉人に求めることになります。「国家社会のため」を考えていた渋沢栄一の『論語と算盤』を読むと、そのことがよくわかります。 『論語と算盤』では、孔子をはじめとして、徳川家康や豊臣秀吉、今回の周公や劉邦といった偉人の言動を数多く引用しています。そして、そうした人生を全うしたした結果、自分自身も「近代日本経済の父」と呼ばれる大人物になりました。  大志を抱く人間が、歴史上の偉人に影響を受けることはよくあります。たとえば現代の実業家だと、ソフトバンク創業者の孫正義がこれに当てはまります。孫正義は司馬遼太郎の時代小説『竜馬がゆく』の愛読者で、これまでに三度熟読したと言います。そして一度目の熟読の時に、坂本龍馬の脱藩のエピソードに影響を受けて、高校一年生という若さでアメリカに留学しました。

「古典に学べ」というアドバイスが無くならない理由

 時代小説で坂本龍馬のエピソードを読んでも、普通は「自分も同じように生きよう」と考えて行動したりしません。しかし、大志を抱く人間はそこにリアリティを感じて、自分の信念を見つけます。このような尊敬する人物から直接的には教わらず、その人を模範にして学ぶことを、「私淑(ししゅく)」と言います。  政治にしろビジネスにしろスポーツにしろ芸術にしろ、「日本一になる」「日本を変える」あるいは「世界一になる」「世界を変える」といった大志を抱くならば、大人物からの私淑が大切になります。だからこそ、「古典に学べ」というアドバイスはいつの時代もなくなりません。古典は単に理屈を学ぶためではなく、偉人の影響を受けて信念を持つためにあるのです。 佐々木
コーチャー。自己啓発とビジネスを結びつける階層性コーチングを提唱。カイロプラクティック治療院のオーナー、中古車販売店の専務、障害者スポーツ「ボッチャ」の事務局長、心臓外科の部長など、さまざまな業種にクライアントを持つ。現在はコーチング業の傍ら、オンラインサロンを運営中。ブログ「星を辿る」。著書『人生を変えるマインドレコーディング』(扶桑社)が発売中

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