更新日:2021年10月22日 19:26
エンタメ

慶応卒イケメン俳優が「会社勤め」を経験して知った“世間知らずだった自分”

30代を目前に控えてジタバタし始める

20代の崎本さん

「世間知らずだった」と振り返る20代の頃の崎本さん

ーーそうしてキャリアを積み重ねていき、30歳を迎えたのが5年前ですね。  はい。30歳に近づくにつれ、仕事も少なくなって自分の時間が増えていくなか、何か形に残したいと思い、ジタバタし始めたのが29歳から30歳にかけての時期でした。ファイナンシャルプランナー3級や保険販売の資格、行政書士の資格はその頃に取りました。  ちょうどその頃、タレントさんが検定に挑戦したり資格を取ったりするのがはやっていたこともあり、本業以外の部分で何か「自分」を形づくることが許容されつつあったのも後押しにはなりましたね。  そんな中で、大学時代は法学部で学び、一度は弁護士を目指した身として、弁護士にはなれなかったけれど、独学でもいいから知識を習得して、周りの人たちにプラスなるようなことができないか、という意識が芽生え始めたんです。

俳優という職業は世間離れ、浮世離れしている

ーーそこから先はどうだったのでしょうか。  法人設立のための必要条件や手続き、行政とのやりとりなどを勉強していくうちに、自分がいかに「社会」と関わりを持たずに生きてきたのかということを痛感しましたね。  俳優という職業は世間離れ、浮世離れしている部分もあります。しかし、一般社会の人間を演じるのに社会を反映した役づくりができない自分に対する疑問も湧いてきたタイミングでもありました。  そうやって、サラリーマンや実業家の人たちとの交流が増えていく一方で、俳優の友達はどんどん減っていきました(笑)。「芸じゃなく、カネに魂を売った」みたいなことも言われました。  でも、狭い世界のなかで集まるよりも、外の人たちと「接点」を持つことのほうが大事だと思い、次第に「経営」や「経済」に対する目線が自分のなかで増えていったんです。
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「お金への無知」のど真ん中を突っ走っていた
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株式会社ラーニャ代表取締役。ドラマや映画の執筆を行うライター。Twitter⇒@Yuichitter

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