ニュース

現在の日本のコロナ禍は「人災」にすぎない/倉山満

日本政府(学歴秀才型の官僚)に政権担当能力はない

 初動ならいざ知らず、少し時間を置いてみれば、新コロなど「変わった風邪」であると冷静な人間は気づいていたではないか。専門家と称するヤブ医者どもが、ムキになって自分の過ちを認められなかっただけで。そしてそのようなヤブ医者どもに振り回された、日本政府に政権担当能力はない。日本政府とは自民党政治家のことではない。官僚の事だ。  どうして、こうなったか。日本人は、未知の出来事に対して無力だ。結局、誰かが決めた正解を探す、学歴秀才型の人間が指導する社会と化したから、こうなったのではないか。昔軍人、今官僚。  まさに大東亜戦争も、そのような学歴秀才が指導して敗れた。確かに学歴秀才たちは、誰かが決めた正解を探し出す能力には長けている。しかし戦場に限らず、現実には何が問題なのかを自分で見つける、あるいは決めねばならない局面だらけだ。

今の指導者に圧倒的に足りない「哲学」

 では指導者には、何が必要か。哲学である。哲学とは「それは何なのか」「それは何の為にやるのか」の二つに収斂(しゅうれん)される。コロナ禍でも大東亜戦争でも、この二つが決定的に欠けた。一度決まったことを何も考えずに、やめられなかっただけだ。そこに秀才型の屁理屈が加わると正論が通らない。  自民党に限らず、選挙で選ばれた政治家が官僚をシンクタンクとして使ってきた。その官僚がヤブ医者どもに頭を丸投げした。  殺されたくなければ、自分の頭で考えるしかない。
1973年、香川県生まれ。救国シンクタンク理事長兼所長。中央大学文学部史学科を卒業後、同大学院博士前期課程修了。在学中から’15年まで、国士舘大学日本政教研究所非常勤職員を務める。現在は、「倉山塾」塾長、ネット放送局「チャンネルくらら」などを主宰。著書に『13歳からの「くにまもり」』など多数。ベストセラー「嘘だらけシリーズ」の最新作『嘘だらけの日本古代史』(扶桑社新書)が発売中

噓だらけの日本古代史噓だらけの日本古代史

ベストセラー「嘘だらけシリーズ」の最新作は、日本の神話から平安時代までの嘘を暴く!

1
2
3
おすすめ記事