愛知、関西、国外…食文化の違いが生んだ悲劇
愛する妻の手料理を「マズい!」と感じたときこそ、男子一生の正念場だ。ぐっと腹中深くに不満を呑み込み、メシマズ嫁に耐えている男たちの心の声を拾った
<味覚文化ギャップ編>郷に入っては郷にしたがうべき?
食と地域は密接に結びついているもの。文化の違いはそれぞれの味にも直結している。
「彼女が愛知県出身なんだけど、味噌汁はいつも赤味噌。フライも煮物も全部味噌、味噌、味噌! あと料理全般の味付けが濃くてキツい」(36歳・外資系)
味噌だけではなく、醤油も対象となるようだ。
「嫁の実家の長崎は甘い醤油を使うんですが、これが大の苦手。刺し身を甘い醤油とか、炒め物とか、まったく受けつけられない。我が家はマイ醤油制度を導入しています」(40歳・薬剤師)
味の濃さも問題を引き起こす大きな要因になる。
「関西はだしの文化とか言って、薄味ばっか。こっちは肉体労働してんだから、ガツンとした味が食いたいんだよ!」(42歳・建築)
◆外国人と付き合うと食卓で紛争が勃発
こうした味覚ギャップも同じ日本ならまだしも、国が違えば食卓で紛争が発生することも……。
「アメリカ人の彼女が、ハンバーグにジャムを載せて出してきたときは絶句した」(29歳・金融)
また、これに手抜きが加わると事態の収拾はますます困難になる。
「タイ人の嫁は暇なときしか料理をしない。作り置きして冷めたトムヤムクンを出されたときは衝撃だった。あれ、冷めると生ゴミの臭いがするんだよ!」(35歳・広告)
欧米料理だから慣れ親しんでいると思うのも危険だ。
「オランダ人の嫁は祝い事があるとニシンのカナッペを出してくるんですが、匂いが強烈。『向こうではごちそうなのよ』って喜んでるけど、食べるのはいつも彼女だけです」(43歳・アパレル)
アイデンティティに関わることなので、押し付けるのはよくないが、相手と食の好みをすり合わせておくのは大事なようだ。
イラスト/石井匡人
― 男が悲嘆する[メシマズ嫁]レシピ集【5】 ―
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