塩村文夏都議のセクハラ野次問題、海外の反応はどうだったのか?
http://www.japantoday.com/category/national/view/sexist-views-dent-japan-push-for-womens-rights
●THE GUARDIAN http://www.theguardian.com/world/2014/jun/24/japanese-prime-minister-apologises-sexist-taunts-tokyo-assembly?CMP=twt_gu#start-of-comments
●Bloomberg http://www.bloomberg.com/news/2014-06-24/tokyo-lawmaker-says-colleagues-enjoyed-sexist-taunts-against-her.html
<取材・文/林バウツキ泰人>ライター・編集者。日本人の父、ポーランド人の母を持つ。日本語、英語、ポーランド語のトライリンガルで西武ライオンズファン
東京都議会で塩村文夏都議が「早く結婚しろ」「産めないのか」などの野次を浴びせられた問題。野次を飛ばしたと名乗り出た自民党の鈴木彰浩都議が謝罪するも、事態が沈静化する気配はなく、海外でも大きく報じられている。
この問題に関して報道した各ニュースサイトのコメント欄を見ると、外国人の間では「日本は女性蔑視の強い国」というイメージが広まっていることが分かる。
「議員たちは彼女の頭脳や美しさ、強さと知性に嫉妬したんだろ。女性にこんな態度をとるのは負け犬だけだ」
「日本の女性にはカードが2枚しかないんだから、どうすりゃいいんだ?仕事せずに子育てするか、子供なしでキャリアを選ぶしかないんだから」
「メディアは“小沢ガールズ”を推してたじゃないか。政府内の責任のある立場と敬意を求めていた女性たちだったのに、グラビアアイドルみたいな扱いを受けてただろ?」
SNS上では「胸くその悪くなる行動だけど、世界中で毎日起きてることだ」と、決して日本だけの問題ではないとする声や、日本の世論で激しく批判が沸き起こっていることに関しては、「卵を投げるまではいかないにしても、これだけハッキリ間違いを指摘しているのは良いこと」と好意的な意見もあった。
それだけに、今回の問題に関しては発言そのものももちろんだが、その後の鈴木都議や自民党の対応を非難する声も多かった。
「スズキはまさに、アメリカでいう共和党のティーパーティーのリーダーがするような対応をしたな」
「こんな謝罪はリップサービスだってみんな知ってるだろ。『スズキサン、みんなのために罪を被ってくれてありがとう。まったくあの女はなんであんなに大騒ぎしてるんだ?』って、声が聞こえてきそうだ。安倍はこいつをクビにするべきだね。あと安倍の奥さんのコメントが聞きたいな」
「首相が女性労働者を支援するって宣言しているのは、それ以上に外国人が嫌いだからだろ」
海外でこうした批判が出ていることなども、ある種の人々には“塩村議員が大騒ぎしたせいで日本の恥を晒した”などと受け取られるのかもしれない。しかし、そのように思う人がいることこそが問題の本質なのではないだろうか。こうした本質の部分をしっかり議論して解決してかなければ、せっかく安倍政権が “SHINE” と掲げて目指している“女性が輝ける社会進出”も、ネットで揶揄されているように「シャイン」ではなく「シネ」になってしまうだろう。
東京オリンピックに向けて弾みをつけたい日本社会はもちろん、女性の社会進出を訴える安倍政権にとっても、海外からもネガティブな目で見られるようになったこの一件。自民党や政治家に限らず、日本人全員がしっかりと問題の本質を見極め、改善していくことが課題になるだろう。
※参照元
●JAPAN TODAY
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