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母親の介護が契機…花形営業マンが月10万円以下のバイト生活に

◆親の介護のため退職し検品バイト。2時間無給で月収10万円以下 ●Nさん・男性(58歳)大阪府/前職:アパレル営業 ●前職の年収:800万円/現在の年収:100万円 実母の介護が契機。中高年がブラックバイトに行きつくまで「私語厳禁。1分間に30個タグ付けしなければ管理職様からドヤされる」  現在、アパレル業界で検品作業の短期アルバイトで生計を立てているNさん(58歳)は、かつて同じアパレル業界で花形営業マンだった。5年前、実母の認知症が発覚。以来、やむなく正社員の座を捨てて自宅で介護に当たる日々だ。 「早期退職で退職金の上乗せがあったけど、貯金ももう底がつく」  今の月収は月に10万円を切る。10年前に離婚したNさんは前妻と話し合いの末、子供の学費の仕送りを免除してもらった。月々の介護費用は約3万円ほど。切り詰めても、とても大人2人が生活できる額ではない。  アパレルの他、精密機器の検品のバイトにも都合がつけば行く。 「アパレルは日給6000円。精密機器は7000円。どちらも10時間拘束の8時間労働です」  職場には同じような境遇の人が大勢いる。昼間、近所のスーパーで買った90円のカップラーメンをすすりながら、同世代の仲間と語らうのが唯一の癒しだと言う。  今月いっぱいで派遣会社から登録免除を言い渡されたNさんは、今、必死で登録を受け付けてくれる派遣会社を探しているという。 取材・文/SPA!中高年ブラックバイト取材班 ※写真はイメージです ― [中高年ブラックバイト]のヒドすぎる実態 ―
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