「水商売や風俗をやっているコは真面目だよ」テリー伊藤が夜の博多で感じたこと
刺青、AV撮影現場、ブラジル人タウン、夜逃げ屋、TENGA工場、孤独死清掃員――MONDO TVの『テリー伊藤のTOKYO潜入捜査』は、ひたすら怪しいアンダーグラウンドなシーンを紹介していくというもの。これまで取り上げてきた魑魅魍魎のテーマは、普通の日常生活では味わえないスリルに満ち溢れている。今回は、博多ロケを敢行したばかりだというナビゲーターのテリー伊藤が登場。
◆ビキニ美女が乱舞! ガールズ居酒屋
博多のネオン街を取材することで、大いなる刺激を受けたと語るテリー伊藤。
「もともと俺は現場が大好きなんだよね。テレビの仕事といっても、最近だとコメンテーターみたいな依頼が多いから、どうしてもスタジオでのバストアップしか映らない。要は上半身だけで仕事をしている状態でさ。それもどうなのかなって感じてはいたの。だって実際に自分の足で現場を歩いてみないと、‟匂い”が伝わってこないじゃない」
さて、ここからは「危険な夜遊び/福岡・中洲篇」についてである。朝番組の出演が多いテリー伊藤にとっては、夜遊び自体が久しぶり。そんなこともあって、ネオン街の変化には度肝を抜かれたという。ガールズ居酒屋→老舗スナック→超高級級会員制クラブ→セクシーダンスキャバ→過激裏スナックとハシゴする中で、何を感じたのか?
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「水商売とか風俗をやっているコっていうのは真面目だよな。福岡ではまずガールズ居酒屋に行ったんだけど、そこで働いているのは少し前だったらバスガイドをやっているようなコだったんだよね。あるいは伊藤ハムでパートしていたり、小田原のかまぼこ工場で働いているタイプ。白い長靴とマスクが似合う感じの素朴なコ。それくらい水商売の匂いがしなかった。水着姿で一生懸命働く姿からは、むしろ体育会系の匂いがしたな。身体ひとつで頑張ってやろうというガッツが感じられたよ。水着を柔道着に変えても、あまり違和感がないというか(笑)。だから同伴出勤で男を引っ張ってやろうとか、マンションを買ってもらおうとするキャバクラの文化とは、似ているようでいてだいぶ違うよね。ガールズ居酒屋で働くコはまったく打算的じゃないし、目の前の仕事を一生懸命やる素朴さがあるからね。これはいいなって思った。
キャバクラでよくある光景で、なぜか客のほうがホステスに気を遣っているという状態があるじゃない。セクシー居酒屋では、まったくそんなことはなかった。客に対して全力投球なのよ。ちょっとやましい気持ちで行ったこっちが恥ずかしくなるくらいで、その健康的な感じに衝撃は受けたよね」
◆老舗スナックの情緒にしっぽり包まれて…
「次に向かったのは30年くらい続いている老舗のスナックでね。ここはモロに昭和だったなぁ。ママも藤あや子みたいな特別な美人というわけじゃなくて、まぁ言ってしまえば普通のオバサンですよ。そういう女性が従業員7~8人を使って中州で30年も店を維持するためには、涙ぐましい努力があるわけよ。スケベな替え歌を自分でせっせと作って、そこに振りまでつけてさ……。そのなりふり構わない姿勢は、ガールズ居酒屋とは別の意味で真面目さを感じたよ。
だから今回、俺も大いに反省した部分があった。今まで、どこかで水商売とか風俗嬢をナメていたんだよね。要は楽して稼いでいるんじゃないかと思っていたわけ。だけど、実際は全然そんなことはなかった。俺たち男よりも一生懸命働いていた。こういうところでも女性の時代なんだなって改めて思い知らされたよね。中洲のエネルギーに圧倒された。
ネオン街の光景っていうのは、新興のキャバクラとかガールズバーに押されて、スナックがどんどん姿を消しているっていうのが全国共通の流れだと思う。けど、古い味わいを持ったスナックは絶対になくならないよ。日本から納豆がなくならないのと同じ。いくらスムージーが流行ろうが、煮込みとおでんを求める層が確実にいるわけだからさ」
◆究極の男の夢! 超高級級会員制クラブ
「ここは中州でもNo.1と言われている超高級クラブ。プロ野球選手や横綱・大関クラスの力士が必ず寄るようなお店だよね。もちろん働いている女性は全員が美人でさ。若き日の君島十和子さんが大量に在籍する店だと想像してほしいな。髪型も縦巻きロールが多くて、いわゆる美魔女的な女性もいてね。客への対応も非常に上品だった。
ただ、相当お金を持っていないと遊びにいけないのは事実。男ならそこを目指すっていう価値観もアリなのかもしれないけどね。すべてが一流。まぁすごい世界ですよ」
◆ダンスショーに見た白鳥の美学
「ここの女のコも努力型なんだわ。お店の中でポールダンスをやるんだけど、明らかに練習していないと無理な動きをするわけ。自分の知り合いで、池袋の超有名キャバクラ嬢だったコがいてね。普段の日常生活を見たら驚いちゃったんだけど、すごく頑張っているのよ。週に4回くらいは昼過ぎにダンスのレッスンに行って、そこで3時間くらい汗を流して、5時くらいからは同伴出勤してさ。たぶんこのお店のコも、同じような感じだと思う。
こういうお店に行ったら、普通はチ●コをおっ勃てて目の前にあるものを楽しめばいいだけなのかもしれないけどさ。俺はやっぱり舞台裏のストーリーを想像しちゃうんだよね。年齢的な問題なのか、職業病なのか、白鳥が水面下でどうやって足をバタつかせているのかっていう部分が気になっちゃう。これは生半可な覚悟じゃないよなって」
◆撮影NG! サービス過剰の裏スナック
「店の作り自体は普通のスナックみたいなんだけど、中に入ると王様ゲームをやっているんだよね。それも女のコがオッパイを出しちゃうような過激なやつ。ここで驚かされたのは、女のコがオッパイを見せることを屁とも思っていないんだ。羞恥心なんてゼロで、あっけらかんとしているわけ。女のコは5年とか10年とか結構長いこと働いているコが多くてね。つまり居心地はいいんだと思う。で、普通に可愛いのよ。そこで俺が思ったのは、これだけ可愛いんだから、キャバクラとかで働いて、男からカネを巻き上げることだってできるはずなんだよ。そうしたら今の何十倍も稼げるわけでさ。だけどキャバクラだと、アフターやらノルマやらが面倒くさいって言うんだよね。
ある意味、イマドキの子の生態のひとつではあるよ。今が楽しければ別にいいじゃんって感じで。ゆるい店だから、今は遅刻とかもうるさく言われないし、勝手に店に来て、勝手に家に帰って、適当にオッパイ見せる。そこに、ためらいだとか情緒は一切ない。博多で日本人の変容を見た思いだよね。
博多のネオン街で強く感じたのは、女性のたくましさ。ある意味、AKB48の持つパワーと一緒。AKB48のコたちだって、頑張っているのに勝手にランク付けされて、散々悔しい思いをして、それで来年までさらに頑張ろうとするわけじゃない。たまたまAKB48はスポットを浴びているけど、中州のコたちがやっていることはAKB48と差はないよ」
<取材・文/小野田衛>
【テリー伊藤】
1949年生まれ、東京都出身。演出家。テレビプロデューサー。日本大学経済学部を卒業後、テレビ番組制作会社・IVSテレビに入社。『天才たけしの元気が出るテレビ』(日本テレビ系列)『ねるとん紅鯨団』(フジテレビ系列)などヒット番組を手がける。その後独立し、『浅草橋ヤング洋品店』(テレビ東京系列)を総合演出、「サッポロ生搾り」「ユニクロ」など数々のCMも演出する。『サンデー・ジャポン』(TBSテレビ系列)など現在の出演番組多数。近著に『長嶋茂雄を思うと、涙が出てくるのはなぜだろう』(ポプラ新書)がある。
出版社勤務を経て、フリーのライター/編集者に。エンタメ誌、週刊誌、女性誌、各種Web媒体などで執筆をおこなう。芸能を中心に、貧困や社会問題などの取材も得意としている。著書に『韓流エンタメ日本侵攻戦略』(扶桑社新書)、『アイドルに捧げた青春 アップアップガールズ(仮)の真実』(竹書房)。






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