更新日:2022年10月01日 01:08
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日本でどうなる?歩きスマホ禁止条例【コラムニスト木村和久】

― 木村和久の「オヤ充のススメ」その173 ― 歩きスマホ 最初「ハワイで歩きスマホ禁止」のニュースを聞いたとき、トランプ大統領の大好きなフェイクニュースだと思っていたのですが、どうやら本当らしいです。今年の10月からハワイ・ホノルルの交差点を中心とした通行人の多い場所で歩きスマホをしている人に対し、最高1万円程度の罰金を科すというものです。  具体的には取り締まる人も相当数必要ですから、有名な交差点など数箇所に絞られると思いますが、よくまあ、大胆な条例を作ったものですよね。  アメリカは自由な国というイメージの反面、極端に走る傾向があります。今から100年ぐらい前は禁酒法なんてのも施行され、密造アルコールがギャングの資金源となり、ますます治安が悪化し、逆効果となりました。だいたい銃を持っていいけど、酒を飲んじゃダメっておかしいですよね。  ハワイのスマホ禁止条例も、どこまで浸透するのか見守っていきたいです。  一方、日本ではどうなのでしょうか。実は歩きスマホ問題が持ち上がる前に、似たような問題が過去に起きています。それは一斉を風靡したウォークマンから生まれた歩きイヤホン、ヘッドホン装着問題です。  小型ヘッドフォンをつけていると、車のクラクションなどが聞こえないから、トラブルの元だと再三言われ続けて来ました。映画『プレデター』では、間抜けなソルジャーがヘッドフォンステレオで音楽を聴いている間に、仲間が襲われてしまいます。外部の音が聞こえない設定は、もはや襲撃ものの鉄板ネタになっていますからね。まあ日本にモンスターはいないから、ヘッドフォンをつけていても安全ですが、現状では自転車に乗っている場合のヘッドフォン使用は禁止されているようです。  というわけで、日本で今後歩きスマホが禁止になるのでしょうか? 歩きヘッドフォンが禁止されてない現状では、おそらく取り締まりできないでしょう。  そもそも、取り締まるとしたら道路交通法か都道府県の条例あたりでしょう。けど、一番取り締まりたい場所は危険な駅のホームですよね。あそこは鉄道会社の私有地なので、道路交通法の適用外です。だから、現状では取り締まりできないのです。駅のホームは危ないですが、各鉄道会社は防止柵を順次こさえているので数年後には、問題が解決すると思います。  となると、次に問題となるのは歩道での歩きスマホですよね。何にぶつかるかというと、これは自転車に決まっています。歩いている者同士は、速度が遅いのでなかなかぶつかりません。となると、歩きスマホそのもというより、自転車の歩道走行問題にテーマが変わってきます。歩道の自転車乗り入れは多くの歩道で認められてますが、これはあくまで歩行者優先。自転車は歩行者の邪魔をしてはいけないんです。だから歩行者が、2列になって歩道を歩いていたら、我慢をしてノロノロ自転車に乗るか、車道に出て追い抜くしかないのです。ベルを鳴らして、避けろとやるのは論外です。
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トレンドを読み解くコラムニストとして数々のベストセラーを上梓。ゴルフやキャバクラにも通じる、大人の遊び人。現在は日本株を中心としたデイトレードにも挑戦。著書に『50歳からのかろやか人生』

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