0.1%の勝ち組と99.9%のクリック奴隷…ネットビジネスは階級社会の縮図だ
ガチガチに階級が固定化されたサラリーマン社会から抜け出し、“自由な競争”のあるネットビジネスで旧中間階級(フリーランス)の勝ち組を目指そう! 脱サラを煽るセミナーなどに散見される文言だが、「ネット社会は0.1%の勝ち組と99.9%のクリック奴隷。現実の世界以上の階級社会」と語るのはネットニュース編集者の中川淳一郎氏。
「現代日本のネットビジネスの階級構造に酷似しているのが、’90年代の中国共産党。成り上がったIT社長が共産党幹部として君臨し、その取り巻きや社員が共産党員として利益にあずかる。彼らは、『ネットでは誰にでもチャンスがある』、『考え方ひとつで自分のようになれる』と共産主義よろしく幻想を広め、信者の中からアフィリエイターや転売屋、クソメディアなど中国内陸部の工場長のようなプチ成功者を量産。それを見てその気になった末端の労働者階級は、せっせとセミナーや商材を購入、一文字0.5円の原稿料などで搾取され続けるという構造です」(中川氏)
共産党幹部や党員である勝ち組にとって「ネットは自由で平等」という幻想を広めることは、末端から上納金を巻き上げる非常に効率的な方便となる。
「もちろん、セミナーに通い、ビジネス書を読み漁ったところで、幹部どころか共産党員になることも難しい。しかし、世の中にはバカの数が想像以上に多く、幻想が幻想であることに気付かずに上納金を払い続ける。そして、幹部や党員が潤うことで、格差が一層拡大していくのです」(中川氏)
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※3月13日発売の週刊SPA!3/20・27号の特集記事「残酷な[新型階級社会]の正体」では、非正規のアンダークラスの拡大で固定化される経済格差のほか、上記のネットビジネス、小学校、団地、モテなど、様々な局面で形成される階級社会の内情を探っている。
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