第112回

03年4月11日「大作とは」

・『スパイ・ゾルゲ』試写。早稲田大学はデジタル時代に対応して、埼玉県本庄市に新キャンパスいや産学共同プロジェクトの一大拠点をスタンバイしている。そのオープニングに際して、早大、総務省、またソニーグループをはじめとする先端メジャー企業群の経済的・技術的支援を得て、大作映画が製作されることになった。その100年に一度のチャンスは若手ではなく引退寸前の大御所・篠田正浩監督に捧げられた。その成果がこの作品なわけだ。

・平たく言うと、産学そして国までがジョイントして、巨億の予算のもと、現在における映像テクノロジーの粋を集めた、ということ。ものすごい特別扱いで作られた映画なのである。これが傑作でなかったらどうしよう!? 日本はやっぱり機械は作れても文化は作れない、ということに決まってしまうかもしれない。ああ、本当に、ひどい作品だったらどうしよう!? ……なんていうのは杞憂で、まだ日本にはアニメが、そしてゲームがある。若い人は若い人で、がんばればいい。

03年4月16日「早稲田で」

・というわけで僕は僕なりに早稲田でがんばる。来年は本庄に行っちゃうかもしれない(そのせいか機材もいつまでたっても修理してくんない)国際情報通信研究科で、ゲームあるいはアニメやマンガについて講義。

・大学院ということもあり、調べてみたら僕の授業の受講者の半数はプロというか実務経験者。クリエーターの心を持った起業家に、あるいは若いブロデューサーやディレクターにとって実際的に役立つビビッドな情報をと苦心する。今日はマンガ家で中野ブロードウェイ仲間の木ノ花さくや先生をゲストに、ネットで表現していく方法論についてディスカッション。

・なかなか面白い話になった(ような気がする)ので、希望が多ければどっかで公開します。


03年4月17日「ただし、秘密厳守」

・問い合わせも多いので、そろそろ情報出します。中野ブロードウェイに開設したクリエーター・サロン『バーチァリ庵』のことです。いよいよ仲間を募集します。

・勉強会をスタートします。というか遊戯会かな。週一回程度集まって茶飲み話(?)しつつ、同人誌(?)作ろうと思ってます。ネットについて考えてることの多いクリエーター、及びクリエーターの卵、歓迎。

・まず自己アピールのメール下さい。→

premiere@gtvnet.co.jp

2005.06.12 |  第111回~

PROFILE

渡辺浩弐
渡辺浩弐
作家。小説のほかマンガ、アニメ、ゲームの原作を手がける。著作に『アンドロメディア』『プラトニックチェーン』『iKILL(ィキル)』等。ゲーム制作会社GTV代表取締役。早稲田大学講師。