第111回

03年4月7日「2003年4月7日」

・アトムの誕生日がやってきた。ってことはつまりもうフィクションとしてあの話は賞味期限切れになってるってことなのだ。今のクリエーターはもっと先のものを作ってなきゃ。

・未来は食いつぶしていいけど、同時に、その先の未来を生み出しておかなくてはだめなのだ。40年後に、祝うべき誕生日はあるのか!?

03年4月8日「大阪万博思い出した」

・汐留の電通本社ビルに。このビルに行くのは初めてである。というか汐留エリアに行くのも。つまり渡辺は業界人ではないのだから、「なべちゃん」とか呼ぶな。

・新橋駅から電通ビルまで地下道も開通して、このあたりは一繋がりの、なんというか万博のパビリオンのようになっている。ここにいる人達は当然みんな忙しそうだけど、暇な時こそ来てみたい。未来はここにある。と、したらもっと未来は……と、イメージしながら歩こう。

・最上階からは築地市場の超アナログな風景が見える。早朝に双眼鏡持って行ってみたいなあ(デジカメ忘れてた……ケータイの10万画素じゃつらい?)。


03年4月9日「ブレイク直前」

・『あずみ』で注目株と書いた北村龍平監督の『ALIVE』試写。どしゃぶりの中ずぶ濡れになって見に行く価値があった1本。

・どの一瞬も退屈させずに見せ続けてくれる。この人は、シナリオ以降の作業で本領を発揮する、いわば純粋監督だと思う。

・思う存分アクションをつけるための、そのベクトルさえ明確なら後はOK。だから重要なのはシナリオよりも設定や役者なのだ。原作ものやタレントもので力を発揮できる、つまりとてもメジャー感のある作家と言える。

2005.06.07 |  第111回~

PROFILE

渡辺浩弐
渡辺浩弐
作家。小説のほかマンガ、アニメ、ゲームの原作を手がける。著作に『アンドロメディア』『プラトニックチェーン』『iKILL(ィキル)』等。ゲーム制作会社GTV代表取締役。早稲田大学講師。