第225回

8月10日「超レア映像も」

・CGアニメ版『プラトニックチェーン』のDVDが届いた。かなり前にリリースされたものだが、予想以上の売れ行きで商品が不足していたらしい。原作者より先に手に入れている人はラッキーなのだ。そして秋葉原あたりでは声優さんをフィーチャーしての発売記念イベントが行われていたらしい。かくされたー(←専門用語)。

・この作品、最初はいろいろなデジタル映像技術を投入して実験的に制作されていたものだ。それが各国のCG関連映像祭で受賞したことがきっかけとなって評価を獲得してゆき、商業作品としてお目見えするに至ったわけである。噂だけ聞いて興味を持っていたという人、ぜひこの機会に見てみて下さい。

・ところで声優さんといえば主役の3女子高生を千葉紗子さん・野中藍さん・綱掛裕美さんが演じていて、彼女達が全身ボデイースーツ姿でモーションキャプチャーのアクターまでやっている。DVD版ではその生画像でいくつかのストーリーを丸ごと見ることができる。カワイイです。


8月13日「弱肉強食」

・既に公開中だが『マダガスカル』について。ライオン、シマウマ、キリン、カバの仲良し4頭が孤島におきざりにされる、という設定で、そのうち腹を減らしたライオンが親友達を食いそうになる、という掟破りの展開。20世紀フォックス/ドリームワークスはディズニーと違って「子供用」としてのアニメ文化の呪縛がないところが強い。

・例えばティガーがピグレットを食べたりはしない。ディズニーの動物キャラは何食べて生きてるか謎になっているわけだ。ところがこの映画ではこのタブーを真正面から突破して、笑いのめしてすらいる。

・フルCGアニメーションについてはそれ以前のアニメーションとは別物としてマーケティングするべきだ。これ、日本のTV局にも提案したいところである。

8月14日「盂蘭盆会」

・ネット上に、個人情報(あるいは”生きた証”)アーカイブ空間としての「お墓」を作るべきだと考える。それを人工知能化する、つまり死者をバーチャルに生き返らせてしまうイベントが行われてもいい、と。不謹慎だというのなら、年に一度だけでも。

・もちろんこれまでそれはSFとしての話だった。ところが最近、mixiのような個人ページ運営サービスがその役割を担っていく可能性をみて衝撃を受けた。これらは現状、利用者が死んでもアカウントもページも削除されないのだ。それが自動的にお墓あるいは精霊流しの場のように機能していくのである。

2006.02.16 |  第221回~

PROFILE

渡辺浩弐
渡辺浩弐
作家。小説のほかマンガ、アニメ、ゲームの原作を手がける。著作に『アンドロメディア』『プラトニックチェーン』『iKILL(ィキル)』等。ゲーム制作会社GTV代表取締役。早稲田大学講師。