渡辺浩弐の日々是コージ中
第439回
10月31日「NBWなら」
・『のせすぎ! 中野ブロードウェイ』(辰巳出版)が発売になった。過去文化の遺跡。未来文化の産地。真逆の機能を同時に果たしているこの特異な場所を深く掘り下げている本だ。
・中野ブロードウェイを本気で愛しているライターや編集者が中心になり、商店街の方々をはじめブロードウェイの当事者をおおぜい巻き込んで、綿密に仕上げられたもの。かなりディープな裏話や秘話までが網羅されている。中央線文化の特性、10年代サブカルチャーの方向性、など、ここから浮上してくる情報は濃厚で有効である。
・今日はブロードウェイ1階特設ブースにて販売。僕の小説のページにサインを入れさせてもらったり。
11月4日「NBWにて」
・Kカフェのおかげで、いろいろなゲーム業界人とも出会ったり、再会したり。イベントやパーティーなどでしばしばお見かけするような方でも、じっくり話ができる機会は貴重だ。そして何かテーマがあればすぐニコニコ生放送。
・今日の出演は中野ブロードウェイで生まれ育ったという村田さん@角川書店、異業種からの参入メーカーならではの濃い話を聞かせてくれた藤尾さん末吉さん@ゼンリン、そして黒川さん@ブシロード、他。黒川さんとはつい昔話をしたくなるけど、未来の話を聞く方がずっと面白いのだ。
・TCGの現状が興味深かった。ゲームやアニメのファンが、そのキャラクターが出てるカードを買うという流れより、カードでキャラクターを知って原作に興味を持つ流れの方が顕著なのだそうだ。
11月5日「NBWから」
・関西大学の富田英典教授が、情報通信学会主催の「国際コミュニケーション・フォーラム」に誘って下さった。今回のテーマは「AR(拡張現実感)技術が拓くモバイルコミュニケーション」。セカイカメラ、実空間透視ケータイ、空気の読めるケータイといった先端ツールに関わっている方々が登壇する。
・僕も少し時間を頂いた。SFが現実にオーバーラップしようとしてる今、現実をさらに加速することによって今度は逆にSF的な状況を包み込んでしまおう、という試みについて。なんでニコニコ動画なんだとかなんでゲームチャンネルなのに作家チャンネルなんだとか、なんで中野ブロードウェイなんだとか、なんで小説家のくせにネット技術の特許なんかとか、最近よく聞かれることに少しだけ答えるようなことを話す予定。
・開催は11月13日(金)、参加費は無料。興味のある人はこちら から申し込みをしてください。