第490回

7月1日「いろいろ心機一転」

・『ゲームのじかん』1周年。出演者の皆さん、スタッフの皆さん、ゲーム業界の皆さん、そして視聴者の皆さん、ありがとう&これからもよろしくです。ニコニコとゲームの相性についてはたくさん書いてきたけれど、この場では実践にこそ価値がある。ここでレギュラーのゲーム番組が必要だ、という答が先行した企画だった。スタッフ・出演者ともに馬力のあるチームで、多少の無理があってもなんとかしてすぐ、やりたい、と走りはじめてから今まで、あっという間だった。現場は今でも毎回「文化祭の前夜」の感じで楽しいよ。

・今はその「無理」の部分はほぼ解消されてきたと思う。各メーカーさんにも、ここでしっかりプレゼンできたら多大な(時には爆発的な)効果があることを理解してもらえた(そしてこれは今最も正しい広報スタイルでもあると思う)。これからはいかに面白くしていくか、いかに充実していくかに注力していきたい。

・ニコニコについては10年後にはフツーのことになってるはずのアイデアがたくさんあるんだけど、話してもなかなか理解されないから、実践していく。それ見てみんな真似してくれればいいと思う。

7月7日「最前線で出会う」

・星海社とそのサイト「最前線」には、同じ志向性の作家・編集者が集まっていて、ここも文化祭前日っぽい活気。僕も一緒に新しいことをやりつつ、成果もあげ貢献していけると嬉しい。

・今後の戦略をディスカッションしつつプレゼンテーションする機会としてニコ生で『いくぜ! 星海社』という番組をやった。映像アーカイブは、こちら。

【ニコニコ動画】「いくぜ! 星海社」#1

文章に起こしたものは、こちら で、公開されている。小説や出版に興味のある人は、ぜひご一読を。

・僕はここから『iKILL』に続いて、『iKILL2.0』をリリースさせていただく。上記番組内でDTP担当の紺野さん(この世界の先駆者にして第一人者)と話しあうことができた。ケータイ小説からの物質化だが、だからこそ「本」の価値を明らかにする作りにしたい。ケータイ小説のブームが次に繋がらなかったのは、紙にする段階でさぼったからではないかと僕は疑っている。そのせいで、貴重な可能性の一つが消えそうになっている。

・「最前線」では新企画”カレンダー小説”も、始まった。記念日や祭日にちなんだ小説を、その当日に公開する。第1弾は佐藤友哉さん。七夕にちなんだ作品が、7月7日から公開中。僕は「敬老の日」を頂いた。

・番組中、「最前線」で書き下ろしを連載スタートすることも発表した。日刊連載だよ。

PROFILE

渡辺浩弐
渡辺浩弐
作家。小説のほかマンガ、アニメ、ゲームの原作を手がける。著作に『アンドロメディア』『プラトニックチェーン』『iKILL(ィキル)』等。ゲーム制作会社GTV代表取締役。早稲田大学講師。