俺の夜
先日、映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版』を観て、TVシリーズ世代としては青春の終わりを実感したスパムです。映画館を出て、少しずつ活気が戻り始めた歌舞伎町を歩いていると、なにやら目につくネオン管が輝く看板が。なんでも、グラビアタレントやアーティストなど個性豊かなコが揃い、なおかつ衣装がランジェリーのお店だという。早速、入ってみることにした!
女性のランジェリーは最高の癒やしアイテム今回やってきたのは、ネオンバー「SWEET DREAMS」。海外のバーから着想を得たという白が基調の店内に入ると、いきなりセクシーな下着を纏った美女たちが目に飛び込んできた。「ウチのコンセプトは『夢のような空間での癒やし』です」と話すのは、店長のゆう華さんだ。
ゆう華「女性のランジェリーって、男性が癒やされる最高のアイテムじゃないですか。お酒と一緒にまどろむ時間を堪能してくださいね」この店でしか会えない女性陣達と乾杯!
ということで、夢の世界に没入しながら乾杯! 下着衣装はみんな自前で用意しているそうで、スケスケのレースからネグリジェまで、どこを見ても眼福の嵐。この日、接客してくれた4人はなんともキャラが濃いメンバーだった。
みうみう「私はセクシー系のお仕事もやってまして。けど、コロナで業界も大変で、撮影のリスケも多いんです。だからこうやってお店に出てファンの人たちとも会える場所があるのは助かりますね」 るる「コロナで減ったお客さんがちょっとずつ戻ってきてくれてて、うれしいですね!」ド派手なドレッドヘアが印象的な飴ちゃんは、アート活動をしているそうだ。 飴「大学を卒業してから、アートクリエイターの活動をしていて。あとはグラビア写真集も自分で作って販売もしてます!」
1番人気のオプションは動画撮影
そんななかで店長さんはお店の専業スタッフかと思いきや、ヘアメイクとしても働いているらしい。
ゆう華「昼間はメイクの専門学校に通いながらヘアメイクの仕事もしていて。忙しいときは朝7時に起きてメイクの仕事をして、その後にお店に来て翌朝5時まで働く日もありましたね(笑)。見ての通りキャラの濃いメンバーばかりなので、お店で撮影会イベントをやったりもしているんですよ」
また、キャストによって対応可能なオプションサービスもあり、1番人気は動画撮影(2000円)なんだとか。
みうみう「寝る前とか仕事で疲れたとか、言われたいセリフをリクエストしてくださいね~!」
もちろんスパムもリクエスト。セクシー美女からの「今日もお・つ・か・れ・さ・ま♡」と情感たっぷりな囁きを頂戴し……、癒やしよりも悶々とすること必至である。
ゆう華「少し前に飲み疲れてお店でウトウトしちゃうお客さまがいて『おうち帰りましょう』と起こしたら、『帰らない~!』って駄々をこねてましたね(笑)」
夢から覚めたくなくて幼児化したオジサンの気持ちを痛感しながらも、帰りの電車内では早くも動画に没入しだすスパムでした。
【ネオンバー「SWEET DREAMS」】
住:東京都新宿区歌舞伎町2-11-7メトロビル4F
電:080-5879-3913
営:21時~ラスト
休:水曜
料:50分/3850円(飲み放題込み)、動画撮影2000円。出勤やイベントなどの詳細は、お店のツイッター(@sweetdreams_tko)まで
撮影/渡辺秀之
2021年に入り、2度目の緊急事態宣言。新年会もままならず、一人飲みの夜を過ごしているスパムです。夜の飲食店も時短要請で苦境に立たされているなか、昨年5月に誕生したウェブサービスが「オンラインスナック横丁」だ。
日本全国だけでなく、なんと海外(!?)も含めた約40店舗のスナックにリモートで遊びに行くことができる。遊び方は、「一対一」「ほかのお客と相席フリー」「仲間でグループ貸し切り」と好みの飲み方に合わせてチケットを購入。予算は1時間3000円程度と明朗会計なのも嬉しい。早速、オンラインスナックでハシゴ酒を楽しんだ。モスクワから銀座まで贅沢な飲み歩きが可能
1軒目に選んだのは山形県にある「Lounge華美」だ。さっそく「山形さ、ようこそ~!」とバリバリの山形弁で接客してくれたのはあみママ。こちらは実店舗も営業しているので、ほかのお客が盛り上がる声を聞きつつ、用意したお酒でリモート乾杯!
あみ「自粛中、当時はオンライン営業だけしったっけがら、こうして店さ出向いで酒飲んでっど、こだい(こんなに)疲れっけがぁ~って、体もテンションも元さ戻るまで大変だっけず~。しかも、今年はほんて(本当)雪うがくて(多くて)車の雪下ろしやら、除雪すねどいげねがら、店さ行くまで苦労すっけはぁ~」一部何を言ってるのかわからないが、茨城県出身のスパムにとってなんとなく親近感が湧く。オンライン営業を始めて、全国からお客さんが訪れるようになったとか。
あみ「こないだは『東京さ、来たことないべ。夜景さ見せたいからドライブしよう』って、それで1時間が過ぎちった人がいて(笑)。『あなたの山形弁を聞いて元気がもらえた』って、お店に菓子折りが届いてたこともあったな~」
日頃の悩みをママに笑い飛ばしてもらうだけでも気分転換になる。
【Lounge華美】
住:山形県寒河江市本町2丁目1-7江戸寿司ビル2F
電:0237-85-7661
料:コース料金は一対一が60分/5500円、フリー60分/3300円など
山形弁のママと楽しんだ直後にモスクワのママにロシア情勢を聞く
続いては、なんとロシアのモスクワにある「BAR清水」。昨秋まで純和風スナックとして営業をしていたが、コロナの影響で閉店。今は自宅でオンラインスナックをしている。
恵美子「モスクワはワクチンが出回り始めて、65歳以上のお年寄りは外出禁止の要請があるけど、若者の自粛ムードはゆるいですね」
さらに「今日は反体制派のデモ中なの」とリアルな世界情勢が知れる。実店舗があった頃は、日本人の駐在員や日本から出張で来たビジネスマンで賑わっていたそう。
恵美子「ほとんど知り合いもいない状態からスタートして、今はアメリカやインドなどにいる日本人の駐在員をはじめ、世界中からアクセスが来るのでありがたいです」スコッチを片手に海外で闘うママの話を聞いているだけでも面白い。コロナが落ち着いたら、お店の再開に向けて動きだす予定だ。
恵美子「ロシアはアニメやマンガなどサブカル人気が高くて、『日本人の彼氏が欲しい』ってロシア人女性が本当に多いんです。一度訪れた方は口を揃えて、『ロシアは最後の楽園だ』って言いますね」【BAR清水】
住:モスクワ初の純和風スナック。オンライン営業のみ
料:コース料金1人60分/2800円(2人は5000円)
インスタ(@shimizu_moscow)
普段は行けない銀座の高級店にだって行ける!
最後は東京だ。シメに選んだのは銀座の「お茶屋バーいろ葉」。普段はハードルが高くて、飲みに行けないエリアでも料金が明朗なので、気軽に利用しやすい。「オンラインならではのお客様も多いですね」と話すのは、銀座で働いて15年超のみづほママ。
みづほ「普段は銀座に来ない若い方がお試しで来られたり、奥さまが予約して、ご夫婦で利用される方もいます。晩酌を楽しむ雰囲気で銀座の美味しいご飯屋さんやスイーツの話で盛り上がりましたね」それぞれの店舗にはオリジナルのオプションがあり、追加オーダーをすることで、いつもとは違う飲みの場を演出することも可能だ。
みづほ「ウチは私が日本各地の地酒やお取り寄せグルメに詳しいので紹介したり、お酒が飲めない方向けにお茶を点てたりもします。オンラインならではの付加価値を楽しんでもらえるようなメニューも体験してもらいたいですね」
【お茶屋バーいろ葉】2月22日には新店舗「銀座いろ葉」がオープン
中央区銀座7-7-19ニューセンタービルB1
電:03-6263-8040
コロナ禍で生まれた新しい交流を堪能して、すっかり旅行をしたような気分に浸る。コロナ明けに実店舗のあるスナックなら再訪するのもありだろう。次回の飲み歩きリストを作りながら、いつの間にか寝落ちしていたスパムでした。
GoToトラベルの全国一斉停止が発表された昨年の夜、フェイスブックで数年前の年末に行った“バンコク男旅”の写真を眺めていたスパムです。こんな状況では海外など夢のまた夢。どうにか東京で海外気分が味わえる場所はないか……とリサーチしてみると、ヒットしたのは文京区・湯島だった。
湯島は昔から中国やフィリピン、タイなど多国籍の飲み屋が集まる場所だったが、コロナ不況下にもかかわらずベトナムガールズバーが急増しているのだとか。なんで? ということで、アジア随一の美人大国といわれるベトナム美女たちに会いに行ってみた。
訪れたのは、JR御徒町駅から徒歩5分ほどにあるベトナムガールズバー「333」だ。東京の路地裏なのに異国情緒がありすぎる店構えなのですぐわかる。店内にもベトナム産のランタンや工芸品などが飾られ、なんとも幻想的な雰囲気だ。そこに色鮮やかなアオザイ姿で接客してくれたのは、ベトナム人のハルちゃん(25歳)とフェちゃん(21歳)だった。
ハル「ハノイやホーチミンにはこういう感じのお店が何十軒もあって、それを東京につくった感じですよ。カラオケもないから会話を楽しみたいオジサンが多いです」しっかりした日本語での接客に驚かされるスパム。まずは店名と同じベトナムビール「333」を片手に、「ハイ、バー、ヨー!」と、ベトナム語で乾杯!
実は湯島界隈では’20年、ベトナムバーが4店も新たにオープンし、現在は13店舗もある。「’15年頃からベトナム人の留学生が増えて夜の街にも流れてきたけど、彼女たちはビザの関係でカウンターのある店でしか働けないんだよ」(店の常連客)という背景もあり、ベトナム美女が集結するガールズバーが湯島に多く誕生しているわけだ。
ハル「ウチは20代前半の留学生が多いです。店の前で立ってるとアオザイ姿が気になって入るお客もいるし、今はコロナで旅行に行けないから、ベトナムの雰囲気を感じに来てくれる人も増えてます」そんな彼女たちも、コロナの影響で生活が大きく変わったという。
フェ「今は4人のシェアハウスで全員オンラインの授業。営業時間が短くなると収入が減って、学費を払うのが大変なコもたくさん」
ベトナムの“パリピ酒”はもち米で造られている
ツラい状況なのは日本人だけじゃないと痛感したスパム。「今日は飲んでコロナを撃退しましょう!」と、ベトナム産のパリピ酒「ネップモイ」(40度)をショットでいただくと、甘い香りでさっぱり飲みやすい。が、そのあとにテキーラの4倍ぐらいの酔い加減が……。
フェ「ベトナム人はお酒が強いから、新大久保とかにおいしいベトナム料理を食べに行くときは、お酒と一緒に楽しんだりもするね」まだ焦点の定まらないスパムに「もう1杯いきますか?」と笑顔の2人。ベトナム美女、恐るべし。近年ではベトナム女性と結婚する日本人男性が増えているとか。
ハル「ベトナムの女のコはマジメで一途だから、付き合ったら結婚を考える。でも、最近日本は不倫のニュース多い。遊びはダメよ」
店を出るとLINEを交換したハルちゃんから、ベトナム語の可愛いスタンプが。’21年はベトナムに行ける世の中になってほしいと師走の湯島で願うスパムでした。【ベトナムガールズバー「333」】
住:住東京都文京区湯島3-45-2-101
電:03-5846-8808
営:19時~ラスト(※変更の可能性あり。お店に要確認)
休:なし
料:1時間/3000円(飲み放題)、女性ドリンク1000円~。さらにベトナム美女が掲載されているお店のフェイスブックも要チェック(vietnambar333)
撮影/渡辺秀之