豪華絢爛!ド派手な花魁ショーで春を感じる夜

 新社会人が夢と希望を膨らませて街に出るこの時期、俺のところにもあらぬところを膨らませた若人が

「パイセ~ン、イイとこ連れていってくださいよ~」と馳せ参じてくる。

 そんなとき、いきなりディープなところには連れていかない。すわ、奢ったとしても俺の財布にも優しく、面子が立つ、いわばCPの良い店を選びたいからだ。

 今回訪れたのは六本木。インバウンドで、今東京で最も“イケイケ感”のある街である。外国人が集まる「ハードロックカフェ」や六本木のランドマーク「ロアビル」とは目と鼻の先に、突如として遊郭を模した建物が現れる。

現代風の花魁道中は激しさを増していき

六本木香和

ダンサーの花音祭ちゃん(左)と小町ちゃん。祭ちゃんは本人からニューハーフと言われるまで気づかなかった

 ショーパブが乱立する六本木において存在感を放つ「香和」。豪華な花魁ショーで今や大人気の店だ。

 紅い暖簾をくぐり、受け付けを済ますと2階に案内される。レトロな階段を上がると、突如として現れたのは桟敷風客席。まさに芝居小屋の風情だ。

 100人は十分に収容できる大箱。辺りを見回すと、客の半分は外国人。聞けば、ルーマニアからのご一行のようで、テンションが高い。舞台前のかぶりつきには接待と思われるスーツ姿の紳士淑女。国際都市・東京の遊び場とは何かを知るには十分の雰囲気だろう。

 暗転――舞台には豪華絢爛な花魁たちが現れ、妖艶な「花魁道中」が始まった。15mにも及ぶ高さのある舞台は、音楽や照明に合わせて上下する「高速可動式」。花魁たちの踊りが激しくなるにつれ、舞台も波打つように動くのには圧倒される。演目もストーリー性があり、歌舞伎でお馴染みの「八百屋お七」を現代風にアレンジした踊りが行われた。恋人に会いたい一心で放火する女の情念を描いた作品だが、なかなかに露出度の多い衣装もあり、花道に女のコが降りてきた時は思わず身を乗り出してしまったほど。1時間のショーはあっという間に終わってしまった。

 終演後には先ほどまで舞台に上がっていた演者たちが各席を回ってご挨拶。お気に入りのコがいれば、チップなど追加料金ナシでしばしトークができる。我々は花音祭ちゃんと小町ちゃんを“キープ”。妖艶なビキニ姿を披露してくれていた、祭ちゃんはニューハーフというから二度見してしまったほど。

六本木香和

演者の皆さんとステージ上で記念撮影ができるサービスも。紙焼きの写真を帰るときにプレゼントしてくれる

 デート中と思しき男女もおり、雰囲気は申し分なし。若人に「パイセン面」するにはうってつけではないだろうか。

【六本木香和(かぐわ)】
住:東京都港区六本木5-4-2
電:03-5414-8818
営:18時~ラスト(ショーは19時半、22時~の2部制)
休:なし
料:¥3500~●入場料込み飲み放題セットプラン(¥6500~※前日まで要予約)等各種コースあり

六本木香和

六本木香和

協力/O氏(夜遊びガイド)撮影/渡辺秀之

苫米地 某実話誌で裏風俗潜入記者として足掛け5年。新天地でヌキを封印。好きなタイプは人妻
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