平成最後の正月が明けた。年末年始のテレビは平成を振り返る特集ばかりでいささか食傷したが、多感な少年期から、投げやりな中年期まで過ごした時代が終わるのはやはり寂しい。そんな感傷に浸っていると、夜遊びガイドのO氏から頂戴した年賀状に添えられていた文言を思い出した。
「スーパー熟女優の店で平成最後の“新艶会”をやりましょう」
なんでも、あの熟女AV女優の川上ゆうがラウンジバーをオープンさせたというのだ。
川上ゆうといえば、出演作は1000本以上、足掛け12年、我々中年の「独り寝の恋人」として活躍しているトップオブトップのAV女優である。あるときは寝取られ妻、あるときは妖艶すぎる義母として、俺の心も体も熱くさせてくれた“恩人”だ。そんなスターのお酌で酒が飲めるとは、これは新春から縁起がいいや。
歌舞伎町に着いた俺は、猪突猛進、区役所通り最奥のラウンジばかりが入る老舗ビルに向かった。
ビル前で落ち合ったO氏もタバコをせわしなく吸って、柄にもなく緊張している様子がありあり。
超有名女優が癒やしのおもてなし
重厚なドアを思い切って開けると、「いらっしゃいませ~」と華やいだ声が。そこにはブラウン管、いや液晶画面の向こうで俺を誘惑していたあの女ひとがニッコリと微笑んでいるではないか。「おおっ!」思わず声を漏らす俺とO氏。横にはショートカットが“どストライク”だった元AV女優の大塚咲さんも妖艶な笑みを浮かべている。「どうぞどうぞ、固くなってないで、座って座って!」と気さくなお二人。きらびやかなドレス、大きく開いた胸元。ここは撮影現場なのではないかと一瞬、錯覚する。
ホステス役はたくさん演じたけど
「演技ではさんざんやってきたのに、お酒を作るお仕事は初めてで、手際が悪くてごめんなさい。ハイボールも氷が先か、炭酸が先か、いつも迷っちゃう……」
そうコロコロと笑いながら、出してくれたお通しはゆうさんの手作り。サイン会やイベントで全国を回るゆうさんが選んだ、各地の「うまいもの」も添えられる。
さっそく乾杯。大サービスで、にんじんのマリネを食べさせてもらうと、胸元が俺の目の前に! 「本当は四谷の裏路地で小料理屋か、カフェをやりたかったんですけど、業界の人の勧めもあって、ラウンジに。でもこんな歌舞伎町のど真ん中ってベタですよね……」
ここは、撮影現場か!? 小さなラウンジで密着気分
自分ツッコミがかわいい。というか、AVとはまったく違うと言っていいほどの“素”。なぜか愛犬をラベルに配したクラフトビールを作っていたり、名物の「ラビリンスカクテル(1000円)」を作ろうとして、咲さんと2人で悪戦苦闘したりと、笑いが絶えない。
この日は非番だったが、熟女優仲間の友田真希さん、川崎紀里恵さんもキャストとしてお店に立つ。 夢のような空間がここにあった。【ラウンジバー ラビリンス】
住:新宿区歌舞伎町2-13-6メトロプラザ1 ビル3F
電:03-6457-6180
営:20時~LAST
休:月、水、日
料:60分1セット1万2420円~(税サ込み、飲み放題)
●キャストは日替わりゆえHPで要確認。カウンター8席、テーブル4席のため、予約を!
撮影/渡辺秀之 協力/O氏(夜遊びガイド)
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苫米地 某実話誌で裏風俗潜入記者として足掛け5年。新天地でヌキを封印。好きなタイプは人妻
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