なぜ元が取れないのに人々はハイブリッド車を買うのか?
―[道路交通ジャーナリスト清水草一]―
写真のポーズは、アベノミクスという言葉が生まれてから、当コラムでたびたびやっているアベノミクスポーズ。SPA!では2013年初頭からやっておりますが最近、類似したポーズが埼玉ポーズと言われて話題になりました。まあアベノミクスポーズも、原点がDAIGOの「ういっしゅ!」なんですが。どうでもいい与太話で始りましたが、今回も話題のクルマの与太話です
MJブロンディ=文 Text by Shimizu Souichi
池之平昌信=写真 Photographs by Ikenohira Masanobu
◆非実用的視点からカローラとシャトル、大衆車のど真ん中を比較してみました
当コラムはクルマ連載だが、以前より担当Kより言い渡されていることがある。それは、「都会派のSPA!読者はクルマを買わないので、実用的なことを書いてもムダ!」というものだ。
私は年に最低1台はクルマを買うので、実用的なことをとても重視しているのだが、それを書くなと言われるので、仕方なく毎回与太話を書いている。
今回取り上げるのは、トヨタのカローラ・フィールダー(以下、カローラ)と、その対抗馬たるホンダの新型シャトル。どちらもニッポンの大衆車のど真ん中なので、日本を代表する週刊誌としては実用的なことを書いても良さそうなものだが、担当Kが「SPA!読者は絶対クルマを買いません!」と断言するので、仕方なく今回も与太話を書くことにする。
⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=869463
<与太話その1>ハイブリッドはムダ!
カローラもシャトルも、ハイブリッドモデルが主力だ。しかしハイブリッドは値段が高い。シャトルで30万円から70万円、カローラだと1.5リッターガソリン車に比べて60万円から80万円も高い。これじゃガソリン代ではまず元が取れない。だって、年に8000km走るとしても、ガソリン代なんざ8万円くらいなんだから。
ハイブリッドにしてもそれが5万円に減るだけ。年にたった3万円しか節約できない。元を取るには最低10年、ヘタすりゃ25年かかる。そんなに乗るか? それよりも自宅でソーラー発電でも始めたほうがいい。うちはもうやってます。7年で元が取れる。
<与太話その2>それでもハイブリッドが売れる!
カローラで6割、シャトルにいたっては初期受注の9割がハイブリッドモデルだ。なぜみんな元が取れないのにハイブリッドを買うのか。
それは、ヒトは固定費を極端に嫌うからだ。クルマの値段が高いのはたまのゼイタクなので気持ちいいが、ガソリン代がかさむのは日々のムダなので不愉快そのもの。よって精神安定剤としてハイブリッドが売れる。
私もアクア(ハイブリッド車)に乗って精神的安定を得ています。つってもハイブリッド車がこんなに人気あるのは世界中で日本だけ。日本人はケータイの電池の減りにも異常に神経質と言われるが、農耕民族の血だろうか。
⇒【後編】「ライバルでもクルマの出来は雲泥の差」に続く https://nikkan-spa.jp/869449
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