更新日:2016年10月11日 19:32
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農道に乾燥大麻が無造作に落ちている…北海道・道東エリアの大麻群生地帯を歩く

なぜ北海道に大麻は多いのか

 もっとも、大麻はマリファナ・ガンジャなどと呼ばれ、冒頭のような危険な一面もあるのは確かだが、大麻草自体は医薬品や衣料繊維、神事など古今東西問わず人類と深い関わりのある植物。オランダを代表に嗜好品として合法化されている地域や国もある。  日本もGHQの方針で昭和23年に「大麻取締法」が施行されるまで、国策として繊維製造を目的に栽培され、北海道も大麻栽培が奨励された土地のひとつとなっていた(近年では、問題視されている化学成分をほぼ生成しないよう品種改良された産業用大麻の試験栽培もされ、商品作物としての可能性も検証されているようだ)。  北海道が野生大麻の群生地帯となっているのは、そうしてかつて栽培されていた大麻草が、人手の入らない山林等で野生化したためとも言われている。

これが野生の大麻だ

 地元農家の承諾を得て、実際に畑の様子を見させてもらった。たまねぎ畑に根を下ろした野生味溢れる大麻草は、生命力漲る鮮やかな緑色をしている。この一本以外にも畑には1m~1.5mほどの大麻がチラホラと生えていた。もちろん、見かけるたびに引き抜いては処分しているが、その成長スピードは速く、抜いてもまたどこからともなくニョキニョキと生えてくるそうだ。  なんとも異様な光景だが、相手は北海道の大自然の一部。その全てを駆除することは不可能なのである。 <取材・文/日刊SPA!取材班>
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