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ASKA告白本で明かされる「2度目の逮捕後、接見した弁護士からは“完全黙秘”の指示が出ていた」

 昨年12月19日、不起訴処分が決定して以来、YouTubeでの新曲公開や新レーベルの立ち上げなど、自身のブログ「aska_burnishstone’s diary」にて精力的に情報発信をしてきたASKA氏。ブログで<すべてを納得して頂けるはずです。>と主張してきた告白手記『700番 第二巻/第三巻』が2月17日、発売された。

ASKA

ASKA氏

「なぜ、お茶を尿にすりかえたのか? そして、そのすりかえたお茶からなぜ陽性反応が出たのか? の真相はもちろんですが、校了のギリギリまで、ASKAさんが強くこだわりを見せたのは、留置所での弁護士との接見のやりとりの詳細を書き綴った箇所です。実は、事実に相違ないか、接見した弁護士の方に、該当箇所の事前原稿チェックをお願いしていたのですが、守秘義務の問題もあり、『接見のやりとりは削除してはどうか』との意見がありました。が、『接見のやりとりを削除してしまうと、読み手にとって、その後の話の展開が分かりづらくなる』というASKAさんの主張で、そのまま、削除することなく残すことにしたのです」(出版担当編集)

 接見のやりとりの一部を本書から引用したのが以下の箇所だ。

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「そういうことだったんですね。だからお茶を出した。よくわかりました。~(中略)~翌日の取り調べでは、一切喋らない、調書に指印も押さない。これを心がけてください」

「それでは、取り調べにならないんじゃないですか?」

「決定は裁判官がくだすのです。その前に、わざわざ情報を与える必要はないんです。喋ると、揚げ足を取ってくる~(中略)~そのくらい黙秘というのは強いんです。『調べたいなら、自供に頼らず自分たちで調べろ』という姿勢を貫いてください。どんなに優しい言葉をかけられても、情報を与えてはダメですよ」


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 弁護士からは完全黙秘の指示が出ていたというのだ。しかし、本書を読み進めると、その後の検事調べで、弁護士の指示を破り、検事に洗いざらいを話してしまう。

「ざっと換算して2000字に及ぶ、検事に対するASKAさんの告白は、本書の中で最も熱量の高い箇所だと実感しています。何より、検事調べでの様子を一字一句漏らすまいとする、ASKAさんの記憶力のよさには正直、驚いています。そういえば、著者との打ち合わせ時の雑談で『一番古い記憶は2歳の頃からある』と語っていたことを思い出しました。両親に手を引かれて/坂道を上がる/周囲には自分より背丈の高い草が生い茂ってる/疲れたので泣いてみよう、そうしたら抱っこしてくれると駆け引きをするといった具合に、記憶に残る当時の描写を披露してくれたのです」(前同)

 完全書き下ろしである本書。ASKA氏は先日、週刊SPA!のインタビューで「書くこととは?」と問われたとき、「伝え手と受け手の景色が同じもの。より細かく描写や感情を伝えて、自分の目で見たもの、感じたものが、そのまま読者の五感に繋がる、読みながら同時体験してもらえるというのが理想」と答えていたが、その言葉どおり、本書には情景描写のリアリズムが溢れている。

「お茶と尿の真相だけでなく、イチ書き手としてのASKAさんの文体も楽しんでもらえればと思います」(前同)

取材・文/日刊SPA!取材班 写真/西本和民

700番 第二巻/第三巻

強制入院、二度目の逮捕から不起訴へ――。過去に覚せい剤を使用したことで、発言のすべてが妄想・病気扱いされてきた、国民的アーティストによる完全書き下ろし。 「やっと語れる時がきた」




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