雑学

世間を騒がせる“主婦”こだまの私小説『夫のちんぽが入らない』は、一体どんな本なのか? 中身エピソードを公開

 発売後たちまち10万部を突破した、いま話題沸騰中の私小説『夫のちんぽが入らない』。主婦こだまが、ある男性と交際してからの「入らない」20年間を振り返り綴った“愛と堕落”の実話である。

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『夫のちんぽが入らない』 タイトルがタイトルなだけに、電鉄会社の審査では「公共の場への掲出には相応しくない」との理由で広告掲載を断られ、新聞社の審査でも揉めに揉めた結果、異例の「タイトルなし広告」が掲載されたりと話題を呼んだ。

 また内容についても、Amazonレビューが一目瞭然だが、「共感した。笑いながら泣いた」との賞賛の声が多く寄せられる一方で、「理解できない。不快だカネ返せ」という批判も少なくなく、賛否両論わかれている。

こだま 一体どんな本なのか……? 今回は『夫のちんぽが入らない』本編の中から人気エピソードを無料公開。その目で確かめてみてはいかがだろうか。

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私は夫の望むことをすべて経験させてやりたい


 二十四歳、教員三年目の春を迎えた。

 翌日の授業や学校行事の準備で帰宅が遅くなったり、バスケットボール部の指導で土日に家を空けたりしても、同業者として「当然のこと」と理解してもらえるのはありがたかった。同僚の中には「勤務時間外なので部活は持ちません」と、きっぱり拒む人もいる。悪いことではないと思う。でも、私たちはそれらの活動もひっくるめて教師の仕事だと思っていた。夫はサッカー部の顧問をしている。練習試合の様子を撮影したビデオを観て「守りが甘いんだよ」などと言いながら夕飯を食べる。お互いの学校や生徒の話だけであっという間に何時間も経つ。とりたてて趣味と呼べるものがない私たちにとって、仕事が共通の話題で、暮らしのすべてであったが、それは全然不幸なことではなかった。

 細かいことに干渉してこない夫の性分にも救われていた。

 部屋の掃除がおろそかになり、食卓に出来合いのからあげやポテトサラダが並んでも、夫が不満を述べることは一度もなかった。家事に口を出さないが手も出さないというスタイルは徹底していた。もちろん夫が家事をやったっていい。女がやるべきだとは思っていない。でも、私よりも仕事の量が多く、手先の不器用な彼に炊事や掃除を任せるのは、かなり効率が悪い。何事も、できるほうがやればいい。そう思っていた。

「お互い忙しいんだからスーパーの惣菜でも外食でも何でもいいよ。いちばん楽な方法でいい」と夫は言う。きちんと役目を果たせないことを気に病み、落ち込んでしまいがちな私には、ありがたい言葉だった。私のこういうところは母によく似ている。母は仕事も家事も子育ても全部ひとりで完璧にやろうとして心が壊れてしまったのだ。私はとても恵まれていると思った。

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あるとき、夫が俯き加減で帰ってきた。

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