男性ファンが望んだ結果、AV女優は“量産型美人”になってしまう【カリスマ男の娘・大島薫】
―[カリスマ男の娘・大島薫]―
見た目は美女でも心は男――。「カリスマ男の娘」として人気を博し、過去には男性なのに女優としてAVデビューを果たした大島薫。女性の格好をしたまま暮らす“彼”だからこそ覗ける、世の中のヘンテコな部分とは?
今回は男性の夢をブチ壊そうと思う。
最近、ボクの男の娘の彼女が髪色を変えた。AV業界にいたころはイメージもあったため、なかなかブリーチをしたりできなかったそうだ。そういえば、ボクがAV業界にいたころもそんなことを意識させられていたなと、ふと思い出した。
AVでよくある本編前のインタビューを撮影する際、監督からこんなことを言われた。
「大島さん、俺が『男性と女性どっちが好きですか?』って聞くんで、『両方好きだけど、どちらかというと男性が好きです』って答えてもらえますか?」
この監督には女性も男性も半々くらいで恋愛対象・性対象に入ると伝えていたのだが、AVを購入する大多数が男性ユーザーのため、そう答えて欲しいとの希望だった。
AVを辞めた後、やっとそんなことを気にせず、自分についてこのようにコラムやSNS上で発信することができるようになったが、別にAVをやっていたときについていたことが嘘だったとは思っていない。
しいて言うなら、AVのインタビューやプライベートシーンのようなものも含めて演技だ。なぜなら、AV女優たちはあくまで「女優」だから。
AV女優はもっとも「男受け」を意識する職業
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1989年6月7日生まれ。男性でありながらAV女優として、大手AVメーカーKMPにて初の専属女優契約を結ぶ2015年にAV女優を引退し、現在は作家活動を行っている。ツイッター@OshimaKaoru
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