なぜ女性たちは「ゲイストリップ」に夢中になるのか?【カリスマ男の娘・大島薫】
―[カリスマ男の娘・大島薫]―
見た目は美女でも心は男――。「カリスマ男の娘」として人気を博し、過去には男性なのに女優としてAVデビューを果たした大島薫。女性の格好をしたまま暮らす“彼”だからこそ覗ける、世の中のヘンテコな部分とは?
月に1度「ゲイストリップを見ようの会」というイベントを主催している。
これは日本に唯一存在するメンズストリップの団体「N-stage」のストリッパーさんたちを招いて行っているイベントだ。なぜゲイストリップという名前を冠しているのかというと、N-stageという団体はゲイの方向けの公演しか基本的に行っていらっしゃらないからだ。
メンバーにはいわゆる女性が恋愛対象のノンケのダンサーさんや、男性しか恋愛対象にならないゲイのダンサーなどさまざまな方がいらっしゃるが、観客はゲイの男性しかいないため、ゲイストリップと名付けてイベントを開催している。
普段は女人禁制のこのショーに女性客も入れるようにしたのが、ボクが主催をする「ゲイストリップを見ようの会」というわけだ。観客はいわゆるボーイズラブなどが好きな腐女子と呼ばれる女性たちで、毎回前売り券が即日完売になってしまう。
チップタイムなどでは、女性には見向きもしないゲイ男性たちに向けて、口移しでチップを渡す女性や、演者からのハグに狂喜乱舞する光景が見られる。おそらく男性がこの空間にやって来れば、奥ゆかしい日本女性のイメージを持たれている方は、そのイメージが一夜にして崩れ去ることだろう。
もちろん、N-stageさんとこのイベントをすることに決めたのは、彼らのショーのクオリティーが高いというところにあるのだが、しかし、どうして女性らは男性同士の絡み合う姿や、男性の裸に興奮を示すのだろうか。ましてや、その性の方向が自分たちに向いていないというのに。
女性は脳と身体の興奮が一致しない生き物
1
2
1989年6月7日生まれ。男性でありながらAV女優として、大手AVメーカーKMPにて初の専属女優契約を結ぶ2015年にAV女優を引退し、現在は作家活動を行っている。ツイッター@OshimaKaoru
記事一覧へ
記事一覧へ
この連載の前回記事
この記者は、他にもこんな記事を書いています
ハッシュタグ