更新日:2022年09月25日 11:14
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奄美大島の“ジュラシック・パーク”が破壊の危機

人工的な防波堤をつくる以外にも、砂の流出を止める方法はある

嘉徳土嚢

侵食への一時的な対策として、嘉徳海岸に置かれた土嚢

 今年も台風シーズンが始まった。嘉徳のサンドバンク(砂洲)は波から嘉徳海岸の砂浜を守れるのだろうか。 「見た感じでは、サンドバンクはあまりなさそうです。嘉徳海岸は、太古からそのままの自然の営みが感じられる場所です。人間が自然の一部だと感じられる場所なんです。ところが、その地形がどんどん変わっていってしまいました。  私は、世界でも奇跡的に残されたこの美しい海岸を何とか残していきたいと思い、『奄美の森と川と海岸を守る会』を作りました。人工的な防波堤をつくるのではなく、アダンの植林を進めるなど、砂の減少を食い止める方法はほかにもあります。  この貴重な環境を失ってから気づいてももう遅い。自然を壊さなくても、嘉徳海岸は守れるのです」  「奄美の森と川と海岸を守る会」ではアダンの植林をはじめ、嘉徳海岸の自然を守るための協力を広く呼び掛けている。 ※「奄美の森と川と海岸を守る会」では、インターネットによる署名活動も行っている。 http://amamiworldheritage.org/ 取材・文/北村土龍 写真/日本自然保護協会
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