更新日:2023年03月12日 08:47
カーライフ

電気自動車を買うなら激安テスラか? 高性能版リーフか? EVコスパ対決

初代と比べると本当に立派になった!

 ただ、その状態からエアコンボタンをONにすると、瞬時に358kmに激減。一気に25%のマイナス! 電気自動車はエアコンONにすると電費がキツイのは重々承知だけど、それにしても落ち込みがデカい。  それでもまあ、エアコンONで358kmですから! 初代と比べると本当に立派になった。
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エアコンOFF時の航続距離が異常に長く表示されたのは、「慣らし運転をエアコンONで走ったため、OFF時のデータが蓄積されておらず理論値が表示されたから」だそうです。そのため走るにつれて、ONとOFFの差は小さくなりました

 日産リーフの宿命のライバルと言えば、米テスラ社。テキはまずスポーツカー(テスラロードスター)、続いて高級セダン(テスラモデルS)と頂上作戦を展開したのに対して、日産リーフは地を這うミミズ作戦を採ってまいりました。  しかし今度のリーフe+は、テスラの同クラス車であるモデル3といい勝負だ。あっちは航続距離350kmだから、むしろ勝ってる!  いや、モデル3には長距離バッテリーモデルもあり、そっちだと航続距離500kmを謳っておるのですが、お値段がぐっと高いし、テスラ社自体の破綻も噂されていたので、どこか不安がある。  実はモデル3は、昨年ついに量産体制を確立し、全世界でリーフの2倍くらい売れたんだけど、日本での納車は今年後半から。今から注文したらいつになることやら。  値段も、モデル3は下位グレードで3万5000ドル(約390万円)。オートパイロットなどオプション付けると600万円オーバー! リーフe+も416万~472万円するけど、ほぼ同じ航続距離で、お値段はリーフの勝ち。ついにリーフがテスラに一矢報いたようであります! 軍艦マーチ斉唱!!
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リーフは初代が’10年12月に発売。’17年には2代目にフルモデルチェンジしました。高性能版のリーフe+は、見た目は普通のリーフとあまり変わりませんが、中身はけっこう違いますぜ!

 そのようにして、しばしナショナリズムに浸った私でしたが、実際のところは何km走れるのか。それをできるだけ検証せねば。  与えられた時間は1時間半ほど。その間に首都高をグルグルまわりながら、エアコンOFF、シートヒーターONで100kmほど走りまして、結果は「電池残量70%」「平均電費5.8km」と出ました。つまり実質航続距離は300kmちょいってところでしょうか。  477kmという数字を見て熱くなった目頭はだいぶ冷めましたが、それでも300kmオーバーだ。8年前の3倍以上! よくやったぞリーフ! モーター出力も2倍になってるから加速はスーパーカー級!! この点でもテスラと戦える。
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テスラモデル3の実物は……
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1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中

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