更新日:2019年04月12日 16:36
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梅酒はOKだけどサングリアは? レシピサイトに載ってるからOKじゃない自作しちゃダメなお酒

ぶどう以外のサングリアはありなのか?

 条件は、基本的に自宅での梅酒造りと同じです。こちらもアルコール20度以上ですが、蒸留酒と明記してあるので、日本酒や酒精強化ワインは使えません。ぶどうや米などは漬けてはいけませんし、お土産用に販売するのもアウトです。量も決まっており年間1000リットルまでです。  さらに「特例適用混和の開始の申告手続き」を行い、特例を受けたいと申告する必要があります。もちろん、どのくらい仕込んだのかという報告も必要になるので、なかなか手間がかかります。  そう考えるとバーテンダーが作るカクテルは、基本的にアウトになりそうですが、もちろん合法です。酒税法43条10項に「前各項の規定は、消費の直前において酒類と他の物品(酒類を含む。)との混和をする場合で政令で定めるときについては、適用しない」とあるので、自分のお店の中で直後に消費されるカクテルについてはOKとなっています。

特例適用混和をしたいときに提出する申告書です

 さて、問題はサングリアです。ぶどうを漬け込んだらアウトですが、それ以外のフルーツだったらどうでしょう?  これはワインの度数が20度以下なのでアウトです。自宅で自分で飲むためでも無許可での製造になってしまいます。20度以上の酒精強化ワインを使うなら言い訳もつきますが、普通のワインを使ったらアウトです。  クックパッドで「サングリア」と検索したらレシピが689件もヒットしました。みなさん楽しんでおられるようですが、くれぐれもSNSにアップしないようにしましょう。処罰されるかどうかはともかく、アウトなものはアウトです。
お酒を毎晩飲むため、20年前にIT・ビジネスライターとしてデビュー。酒好きが高じて、2011年に原価BARをオープン。2021年3月には、原価BAR三田本店をオープンした。新型コロナウイルス影響を補填すべく、原価BARオンライン「リカーライブラリー」をスタート。YouTubeチャンネルも開設し生き残りに挑んでいる
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