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成田空港の敷地内にある“秘境駅”。台風のときでさえひっそりしていた…

―[シリーズ・駅]―
 日本の玄関口として、2018年には過去最高の利用客数4260万人を記録した成田空港。現在、第1ターミナルに乗り入れる成田空港駅、第2ターミナルに直結する空港第2ビル駅があり、JRと京成電鉄が乗り入れている。
東成田駅外観

東成田駅外観

 だが、空港敷地内にはこれ以外にもう1つ「東成田駅」という鉄道駅があるのをご存知だろうか?

駅構内の半分が閉鎖されて半廃墟化?

 鉄道ファンの間では「廃墟感がハンパない!」「空港内にあるのに秘境駅のオーラ全開!」などとイジられ、もはや完全にネタ扱い。  千葉県に甚大な被害を与え、鉄道が運休で陸の孤島と化していた台風15号の上陸時、ターミナル内が人で溢れかえっていたときでさえ東成田駅は嘘のようにひっそりしていたという。また、運行再開後も成田空港駅発の列車が激混みだったのに対し、それをあざ笑うかのようにガラガラだったとのSNSの書き込みもあった。  そこで実際この目で見なければと思い、東成田駅に行ってきたわけだが、そもそもこの駅は成田空港駅に向かう路線ではなく、京成東成田線という別の路線。朝夕は京成上野駅から一本で来ることができるが、それ以外の時間帯は京成成田駅での乗り換えが必要だ。  ちなみに終点は東成田駅の隣の芝山千代田駅で、両駅の距離はたった2キロしかないが芝山鉄道という別の鉄道会社。ただし、乗り入れ運転を行っており、筆者も京成成田から芝山千代田行きに乗車する。
東成田駅の閉鎖されたホーム。駅名は「成田空港」

東成田駅の閉鎖されたホーム。駅名は「成田空港」

 列車は5分ほどで東成田駅に到着。成田空港駅、空港第2ビル駅と同じ地下駅だが、4番線まであるホームのうち、使用されているのは2本だけ。閉鎖されているホームは照明も消えており、長期間使用されていないようだ。  しかも、駅名標(※駅名が記された看板)を見ると、なぜか「成田空港」の文字。筆者が降りた側のホームの駅名標には「東成田駅」と記されているのに、これは一体どういうことなのだろうか?

向かいのホームも廃墟化している……

 実は、東成田駅の旧駅名は成田空港駅。開港した1978年5月から現・成田空港駅が誕生した1991年3月までは、ここが唯一の空港駅だったのだ。  新空港駅の誕生で現在の東成田駅に改名され、さらに1992年12月には第2ターミナルの新設に伴い、空港第2ビル駅が開業。もともと東成田駅は空港敷地内にありながらターミナルまでは距離があり、移動に時間がかかる。そのため旅行者からの評判はイマイチだった。
地上出入口の一部は閉鎖されている

地上出入口の一部は閉鎖されている

 その結果、旅行客や出張客の利用はなくなったが、東成田駅の周辺には空港関連施設が集まっている。空港職員にとっては便利なことから彼らの通勤用の駅として使用され続けて現在に至る。  しかし、筆者が訪れたのは昼間だったせいか同じ列車から下車した乗客は片手で数えられるほど。発着する列車も上下線ともに1時間に1本しかない時間帯もあり、まるで地方のローカル線のようだ。
閉鎖エリア内の様子

閉鎖エリア内の様子

看板には「スカイライナー入口」とある

右奥の看板には「スカイライナー入口」とある

 経費削減なのか改札階と結ぶ2本のエスカレーターのうち1本は撤去。改札階のフロアはおよそ半分のスペースが閉鎖されており、壁が設けられているので立ち入ることはできない。
現在は資材置き場となっている

現在は資材置き場となっている

これでは廃墟と言われても仕方がない

これでは廃墟と言われても仕方がない

 それでも上部は壁ではなく格子状の網になっていたため、腕の伸ばして隙間からスマホで撮影。画像を確認すると、一部は資材置き場などの物置スペースになっていたが、恐らく成田空港駅時代のものであろう駅構内の様子がそこには広がっていた。
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空港第2ビル駅への地下通路が怖い!
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