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東大生が驚いた「聞くだけで日本史の勉強になる楽曲」ベスト3

〇「参勤交代」

参勤交代 3つめは「参勤交代」。こちらは2007年6月リリースのファーストアルバム『レキシ』に収録されています。 「参勤交代」とは、江戸時代に諸大名に課されていた責務のことです。江戸幕府三代将軍である徳川家光が定めたこの制度は、簡単にいえば、大名たちに自らの領地と江戸の町とを往復させながら生活させるというものでした。この様子は映画でも『超高速!参勤交代』などで取り上げられていましたね。  江戸時代の初期は、中央政府として江戸幕府が一応、力を持っていたものの、まだまだ各地方の有力者(=大名)の権力も強かった時代でした。  結果的には250年以上も徳川幕府は続きましたが、実は一歩間違えれば早々と瓦解してしまうような、不安定なバランスの上に成り立っていました。

江戸の経済活動の活発化につながる

 そこで、幕府は「自らの領地と江戸とを一年おきに往復させて生活させる」という参勤交代制度を導入しました。  毎年毎年転勤を命じられるようなものですから大変です。さらに、江戸の屋敷も地元の屋敷も維持しなくてはいけませんし、出張交通費も自腹なのでお金もどんどん出ていきます。幕府はそうして反乱を起こす意欲や資金を削ぐようにしたのですね。 「参勤交代」という楽曲が優れているのは、ここまでの流れが説明されている上に「江戸の町が潤った」というところまで説明されていることです。定期的に大名が江戸に来るので、常に経済活動が活発化していたのでした。
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音楽を聞き流すことも立派な勉強
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