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東大生が衝撃を受けた「知的好奇心が強烈に刺激される小説」ベスト3

○『盗賊会社』

星新一著(新潮社)
『盗賊会社』

『盗賊会社』

「ショートショート」という小説の形式をご存じでしょうか。1920年代にアメリカで生まれた手法で、「ショート(短い)」の名に違わず、長くても5ページ程度の大変短い小説であることが特徴です。  星新一はショートショートの名手であり、その生涯で1001編もの作品を発表した、「ショートショートの神様」と呼ばれる稀代の天才作家です。  彼のショートショートの特徴は、何と言っても「短いのに練りこまれた設定」と「意外性のある結末」でしょう。1001編もある作品の、どれをとってもまったく異なるオチがついており、どれもこれも予想を裏切るような展開が待っています。  特にSFを書かせたら彼の右に出るものはいないでしょう。「何を食べたら、こんな設定を思いつくんだろう」と不思議に思えるような世界が次から次へと湧いてきます。

皮肉もワクワクも混在した独特の読後感

「こんな未来が、いつかやってくるのかもしれない」というワクワクや、「こうなってしまうのか」という皮肉にも似た驚きは、きっと彼の作品特有の読後感でしょう。  本当は「星新一の作品群すべてがオススメ!」としたかったのですが、ほかの作品は1冊に絞った紹介をしていますし、ここはあえてベストを選ぼうと思ったのです。そこで、僕が初めて星新一に触れた本である新潮社版の『盗賊会社』をセレクトしました。これ以外の作品だと、『おーいでてこーい』などもオススメです。  現在では新潮社以外にも、理論社などさまざまな会社から文庫化されています。不朽の名作の名に恥じず、いまなお老若男女問わずさまざまな世代から愛される「間違いない1冊」です。  タイトルを見て「ん?」となった作品があったら、ぜひ一度読んでみてください!
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1997年生まれ。世帯年収300万円台の家庭に生まれながらも、効率的な勉強法を自ら編み出し、東大合格を果たす。著書に最小限のコストで最大の成果を出すためのノウハウを体系化した著書『東大式節約勉強法』、膨大な範囲と量の受験勉強をする中で気がついた「コスパを極限まで高める時間の使い方」を解説した『東大式時間術』がある。株式会社カルペ・ディエムにて、講師として、お金と時間をかけない「省エネ」スタイルの勉強法を学生たちに伝えている。(Xアカウント:@Temma_Fusegawa

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