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同性婚をやりたいなら、堂々と憲法改正を訴えよ/倉山満

解釈改憲とは、官僚に生殺与奪の権を与えるに等しい

 選挙で選ばれていない主権者が権力の扱いを間違えるとどうなる。今のようになる。昭和40年代以降の内閣法制局は、それまでと逆に、日本国憲法の一国平和主義を強める解釈を続けた。ただし、教条主義的な護憲をケムに巻き続けたので、歴代自民党政権は守護神を勘違いした。 【参考】⇒詳しくは小著『内閣法制局の近現代史』(光文社刊、2022年)をご一読ください  要するに、解釈改憲とは選挙で選ばれていない官僚に生殺与奪の権を与えるに等しい。憲法典の条文が時代に合わないなら、改正する権利は国民にある。国民の許しを得ずに政府に勝手なことをさせる。これを立憲主義の蹂躙と言う。

同性婚をやりたいなら、堂々と憲法改正を訴えよ

 安倍内閣の時代、「内閣法制局が戦後一貫して守ってきた憲法解釈を変える」のに、賛成か反対かで国論が割れた。だが、私は背を向けた。前提となる事実で、法制局の解釈は戦後一貫していないからだ。国民や政治家が愚かなのをいいことに、好き勝手やってきた。  そして同性婚。日本語を変えるような解釈変更など、国民が法制局に生殺与奪の権を与えるに過ぎないではないか。  同性婚をやりたいなら、堂々と憲法改正を訴えるべし。  ところで、日本国憲法7条には「国会議員の総選挙」とある。参議院は半数改選なので「総」の一字が誤植だ。こんなことも変えられないで、恥ずかしくないか。
1973年、香川県生まれ。救国シンクタンク理事長兼所長。中央大学文学部史学科を卒業後、同大学院博士前期課程修了。在学中から’15年まで、国士舘大学日本政教研究所非常勤職員を務める。現在は、「倉山塾」塾長、ネット放送局「チャンネルくらら」などを主宰。著書に『13歳からの「くにまもり」』など多数。ベストセラー「嘘だらけシリーズ」の最新作『嘘だらけの日本古代史』(扶桑社新書)が発売中

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