大企業を辞めた人のその後――転職もままならず、家族も失って…
大企業だろうと業績悪化が続けば経営破綻は避けられない。今でこそ会社再建に成功したが、当時は1万6000人もの社員がリストラされている。
「JALの社員であることに誇りを持っていたけど、会社には残れなかった。正直、ほかの会社で働く自分の姿が想像できず、希望の転職先もありませんでした」
そう振り返る村田克之さん(仮名・45歳)が同社を辞めたのは’11年。家族を養うために大手機械メーカーの営業マンに転身するも人間関係で悩み、1年足らずで退職。妻は激しくなじったという。
「JALを辞める前から夫婦仲がギクシャクしていて、リストラを伝えた時も『ご近所に顔向けできない!』ってキレるくらいですからね。当然、夫婦仲はさらに険悪な状態となり、転職先を辞めることを伝えてしばらく経った頃、息子を連れて出ていきました」
●村田克之さん(仮名・45歳)
◯JAL(800万円)⇒旅館従業員(400万円)
◯大企業でのポジション/営業部部長
◯家族構成/独身(バツイチ・子供2人)
◯退職理由/リストラ
そうして仕事と家族を失った村田さん。それでも職を得るために転職活動に励むも応募するのは有名企業や上場企業ばかり。元JALの看板も通用せず、書類選考すら通らない状況が続いたとか。
「ハローワークで『現実を見なさい』と言われても受け入れることができなかった。ただ、自分の生活もあるし、息子の養育費を払うためにも仕事は必要。現在は伊豆の旅館で働いていますが理由はありません。ヤケクソで応募したところに採用されただけなんです」
年収はJAL時代より400万円減。しかも、営業担当者として毎週のように都内を訪れ、仕事量自体はJALよりもずっと多い。
「最終的にJALの希望退職に応募したのは自分。けど、もし会社に残っていれば家族も失わなかったかもと思ってしまうんです」
今もなおかつての栄光が捨てきれてないようだ。4/28発売の週刊SPA!では「大企業を辞めた人の明暗」という特集を組んでいる。看板を捨てた人々の「その後」を知りたい方はぜひチェックしてほしい。<取材・文/週刊SPA!編集部>
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