更新日:2017年12月27日 19:49
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父が急死、家業を継いだら借金が1億9000万円あった…突然ふりかかる「負の遺産相続」

 ローンやキャッシングなど、何かしらの借金をしている人は多いはず。しかし、もしそれが“1億円”という規格外の額になってしまったら……。決して他人事ではない、普通の実例を紹介する。 【遺産相続の場合…農家/1億9000万円】

設備投資で約2億円。借金の返済は、自然との格闘

借用証書

亡くなる前に、父親と知人との間で交わした借用証書。知人なのにJAや銀行ローン以上の金利だった

「借金がある農家は珍しくないんです。だから実家に借金があること自体は驚きませんでした。ただ、まさか2億円近いとは……」  そう語るのは北海道で農業を営む武田実さん(仮名・42歳)。父親が急死したことで、いきなり借金と直面することになった。 「父は亡くなる直前、大型トラクターの導入やビニールハウスの増築などの設備投資のため、多額の融資を受けていました。内訳は以前から借りていたものを含めて金融機関から1億1000万円と、知人から8000万円でした」  生命保険と一部の土地の売却や本業の収入による返済で、残債は7000万円まで圧縮したという。 「幸いウチは作付面積が広く、平均年収は1500万円ほど。利息が年約2%の農業ローンに一本化できたことも大きいです」
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設備投資にお金がかかるのが農業。生活は「決して楽ではない」
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