相次ぐ「ごく普通の中年男性による女装」目撃談
週刊SPA!11/27発売号「[普通のおっさんが続々と女装し始めた現象]の謎」では、女装愛好者自身による証言(&ファション披露)や女装界の大御所、キャンディ・ミルキィさんによる増加要因の解説など、さらに詳しく現象の謎について迫っている。 <取材・文/朝井麻由美>
近頃、「ごく普通の中年男性」による女装姿の目撃談が相次いでいる。
とある日の午後、最も目撃談の多い新宿駅周辺の路上で聞き込み調査をしただけで、このような声が多く見受けられたのだ。
「ジャイ子みたいな男性が、化粧もせずオッサン丸出しで歩いていたり、夏はビキニ姿にサンダルだったり。新宿に勤めて1年ですが、日を追うごとにキワモノ系が増えている気がします」(20代男性)
「この界隈でほぼ毎日キャッチしてますが、顔だけオッサンとか、なぜかスカートだけとか、中途半端な人は多いです。集団も単体もいます。平日も週末もよく見かけるので、もはや違和感もなくなっちゃいました」(20代男性)
このほかにも、電車の中や駅構内で「ギャル服で巻髪なのに、顔だけおじさんで惜しい!という人を見かけます(笑)」(30代女性)
確かに、女装自体は最近のコスプレや「男の娘」ブームで珍しいものではなくなった。さらに、昔から隠れた愛好者も多数存在した。だが、それらはかなり精巧に女性へと変貌を遂げていたり、あるいはあくまで秘めやかに行なっているものであった。
ところが、最近増えている事例は、これらの証言からするとどうもそれとは大きく異なるようだ。「明らかにオッサン然とながらも堂々としている」女装者が増えているのだ。
彼らはなぜ女装するのか? 都内にある女装愛好者向けのコミュニティスペースで出会った、50代男性(非女装者)は、女装愛好者の増加について賛意を示しつつ、次のように語ってくれた。
「僕は女装者好きだから、街に女装がいたらすぐにわかるんだけど、本当に増えたよ。明らかに女装とわかる人もいればパッと見おばさんで判別しづらい人もいる。喉仏、手、髪をチェックすればわかるよ。昔は女装者は石を投げられたものだけど、今は一般にも知られるようになったし、こういう集いの場のようなお店も増えたから、生きやすくなったんだろうね」
聞けば、家庭を持ったことで封印していた愛好者が復帰するケースも増えているのだとか。
一部好事家が肩身の狭い思いをしていた、かつての「女装愛好」。コスプレや若者の女装子ブームは、中年男性の「封印した愛好者」や、「潜在的に興味があった層」にも門戸を開いているのかもしれない。
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