渡辺浩弐の日々是コージ中
第89回
02年10月28日「10周年記念」
・六本木で福田クンと『おかえり! PCランド』計画の打ち合わせ。準備は全て整った。あとは金だけだ。あと、たった1億あれば実現である。
02年10月29日「ゆきゆきてアメリカ」
・『ボウリング・フォー・コロンバイン』試写。コロラド州コロンバイン高校で2人の少年に銃を乱射させたその責任は一体誰に!? という疑問を胸に、マイクを手に、突進するジャーナリスト、マイケル・ムーア。『電波少年』いや『ゆきゆきて神軍』の銃社会アメリカ版。例えば弾丸を販売したKマートには、コロンバイン事件で障害者となった少年達を連れて突入し、結局同チェーン全店舗から弾薬類を引き上げさせる。
・ところでタイトルにこめられているのは「コロンバインの2少年は凶行の直前、ボウリングに行っていた……ならばテレビゲームやマリリン・マンソンのライブよりも、ボウリングを糾弾し禁止するべきではないのか」というような意味。かっこいい!
02年10月30日「日本で映画祭やるなら」
・東京国際映画祭のCG特集企画「ティーグラフ」に。パンフレットに寄稿させてもらっているのだ。
・バブル期の勢いで始まった東京国際映画祭は、いまだに「東京」で「国際映画祭」をやる意義を証明できていない。海外から注目されるようなものでなければ意味がないわけだし、お祭りなんだからとことんあざとくやるべきだ。そういう意味では、アニメやゲーム、そしてCGテクノロジーを全面的に前に出していくべきだと僕は思うのである。「ティーグラフ」がそういう動きのきっかけになるといい。
・今日はセガ、ナムコ、カプコン各社からのプレゼンテーション。僕の隣に座っていた外人さんが、黒い皮ジャン+角刈り+チョビヒゲ姿で壇上に登場したカプコン稲船プロデューサーを見て「彼はハードゲイなのか」と聞いてきた。