第107回

03年3月5日「もっこり系」

・『デアデビル』試写。日本だったらアニメでやってることを実写で強行しちゃうパターン。アメコミ界にはこの手法で映画化できるヒーローがまだまだ、ゴマンといる(マーベル社が管理してるキャラだけで4700人!)。しかしこのやり方は、すごいSFXで人間が派手に飛んだり跳ねたりすればするほど、結局笑わせてまとめるしかなくなるのが欠点。

・ただ、盲目のヒーローの超知覚を表現するため、音響をビジュアライズしたシーンが非常に美しい。マーク・スティーヴン・ジョンソン監督の美的センスはここに集約されている

03年3月10日「戦国日本にジャン・レノ」

・『鬼武者3』制作発表会。舞台は日本とフランス。主演は金城武&ジャン・レノ。CGムービー監督として山崎貴氏、アクション監督としてドニー・イェン氏を起用。

・CGプロデューサーの倉澤氏が所属するロボット社は、山崎監督・金城主演の『リターナー』でハリウッド進出を果たしているが、日本から世界マーケットを狙う場合、SFX映画を作るよりゲームの方が早い、ということだろうか。

・ゲームの方は、背景が描き割りではなく立体、つまりリアルタイムのフルポリゴンCGになった。見た目だけでは区別がつきにくいが、これは大きな進化である。空間の広がりの感覚がまるで違ってくる。操作の気持ちよさは格段に向上するはず。


03年3月12日「りんけんバンドとマックG4」

・「りんけんバンド」ライブ@六本木。沖縄にわざわざ見に行くファンも多いと思うが、今後は東京でも定期的に演ってくらしい。

・意外に思う人も多いかもしれないがこのグループはデジタルメディアへの取り組みにすごく積極的。インターネットを駆使して、沖縄にいながら世界に開いての活動を続けている。照屋林賢氏が常にデジカメとマックを持ち歩き、日常や旅先での体験を動画と静止画で撮り、公開しているのである。今回のライブも前半は照屋氏がパワーマックG4を操作しながら、そういう素材を見せながらのトークショウだった(でも見れば見るほど沖縄に行きたくなるんだよなー)。

・それからコンテンツとしてはいち早く(なんと1994年に!)ハイビジョン映画を制作したりもしている。その伝説的作品『ティンク・ティンク』はDVD化されている。おすすめ。

・ところで会場で知らない人から「宮沢和史さんですか?」と聞かれた(笑)。

2005.05.07 |  第101回~

PROFILE

渡辺浩弐
渡辺浩弐
作家。小説のほかマンガ、アニメ、ゲームの原作を手がける。著作に『アンドロメディア』『プラトニックチェーン』『iKILL(ィキル)』等。ゲーム制作会社GTV代表取締役。早稲田大学講師。