第181回

9月24日「お金ためとこう」

・東京ゲームショウ2004。初日の業者日から超満員。出展メーカー側もかなり気合いが入っている様子で、趣向を凝らしたブースが目立っている。『ドラゴンクエストVIII』(11/27発売)を皮切りに年末~年始は大作ラッシュ。そしてハードの方も「NDS(ニンテンドーディーエス)」(12/2発売)と「PSP(プレイステーションポータブル)」(年内発売予定)が並び立つ。可処分おこづかいの限界で名作が埋もれないかちょい不安だ。タイトルをたくさん並べるのはショップの側も大変だと思うけれど、がんばって欲しい。

・SCEは当然、PSPを全面的にプッシュ。画面は非常に美しい(明るく、発色も良い)。会場ではゲーム22タイトルを実際にプレイ出来る状態で並べていたが、激安(15000円)で出てきたNDSへの対応として、当初はケータイ映画ビューワーとしての普及を図るという手もあるだろう。UMDディスクの小ささ、映画業界とソニーの関係性など前提条件はばっちりだし。音楽ソフトについても対応のさせ方次第では、iPODのマーケットを食っていく可能性もある。そう考えるとPSPはNDSとは競合しない。ただしNDSはPS2とぶつかるマシンになるだろう。この話、改めてきちんと書きたい。

・スクウェア・エニックスでは来場者列をそれぞれ別室に導く形式で『ドラクエVIII』やFFの映画版『アドベントチルドレン』などをショウイングしていた。アニメやマンガのノウハウを吸収して進化していくドラクエと、映画の方向に進化していくFF……二者の位置付けが明白になっていたように思う。 ・ドラクエやFFのように数百万というファンを抱えるゲームは特例で、他のタイトルはしばらくは尖鋭化、マニア化していかざるを得ないだろう。パソコンのマニア・マーケットを占拠している2D美少女に対し、家庭用ゲームでは今、3D美少女が元気だ。ここから今後、人気アイドルが出てきそうな気がする。3D美少女キャラの肉体性を生かしたゲームとして要注目作品は、巨乳女子レスラー達がくんずほぐれつ戦う『ランブルローズ』(コナミ)や、鉄拳のニーナが多彩なアクションを見せる『デス・バイ・ディグリーズ』(ナムコ)等。『THE大美人』『THEお姉チャンバラ』『THE水泳大会』と、ラス・メイヤーのようにB級カルト狙いのタイトルを連発しているD3パブリッシャーも見逃せない。

・『アドベントチルドレン』はアイトレック(メガネ型ディスプレイ)を使ったユニークな上映が行われた。



・セガとサミーは共同で出展。セガはNDS、アイトーイ、ネットワーク等あらゆるシステムの対応ソフトをプレゼン。サミーは半地下スペースに疑似パチスロホールを設営。



・PSPはコンパニオンの持ち歩いているものをそのままプレイさせてもらえた。ほぼ実機のようだ。



・コナミ社ブース。『メタルギア・ソリッド3 スネークイーター』(12月16日発売)はヴェトナム戦争の陰鬱な雰囲気が良い。個人的イチオシは巨乳プロレス『ランブルローズ』。恥ずかしいポーズになるたびに「はずかしポイント」が奪われたりする。



・ナムコはアーケード版『鉄拳5』(11月稼働開始)の他、PS2向けにはニーナを主役に『デス・バイ・ディグリーズ』を出してきた。



・韓国タイトル『X Tango』(バイナリークラフト)は社交ダンスの音ゲー。



・NTTデータのセル・コンピュータは、全世界の使われていないパソコンをネットワークしてスーパーコンピュータにして使おう、という、つまりSETI@homeの概念をCGやゲームの制作に持ち込んだ発想。

2006.01.05 |  第181回~

PROFILE

渡辺浩弐
渡辺浩弐
作家。小説のほかマンガ、アニメ、ゲームの原作を手がける。著作に『アンドロメディア』『プラトニックチェーン』『iKILL(ィキル)』等。ゲーム制作会社GTV代表取締役。早稲田大学講師。