第323回

8月2日「イベントなど」

・中野ブロードウェイにて、講談社BOXの太田さん、柴山さんとミーティング。『ファウスト』や新雑誌の編集作業で忙しそうな方々だが、ここでなければできない話があったのである。しかしこの件の正式発表はずいぶん先になりそうなので、すみませんがいったん忘れてください。

・ところで9月15日、講談社BOXファンクラブのイベントを開催するそうだ。というか僕も顔を出すことになったよ。今をときめく若手作家さんがたくさん出るので、渡辺浩弐なんかひっこんでろという感じになると思うんだがちょこっとだけ。

8月8日「6時半の男」

・ラジオ体操って一年中やってるものなのである。ガキどもはなぜ夏だけ来るのか。

・僕の通っている会場の場合、常連ラジオダンサーの平均年齢は80歳くらいである。僕ですらまだ子供扱いで、若いのによく続くね感心感心とか言われたりする。広場の中央に出てくることを許されるにはあと20年、あの白いジャージを履くことを許されるにはあと30年。前に立って見本となるまでには50年はかかる。何十年も休みなく来ていた常連がいきなり来なくなったりするのだが、あの人どうしたんでしょうなんて話題にしてはいけない。

・夏休みの時期には、そういう場所に子供がわらわらとやってくる。そして広場を占領する。ガキどもはふざけあいながらきゃあきゃあふにゃふにゃ動く。カードにスタンプ押してもらうことだけが目的で第二体操の途中くらいから来る奴もいる。この期間、常連であるところの老師達は存在を隠し、隅に引っ込んでじっと耐えるのだ。若者はビリーとかハルヒと一緒に踊っていればいいじゃないか。スタンプならポケモンのがあるだろう。オマエラはいつでも来られるだろうが、ここの常連は明日も来られるかどうかすらわからないんだぞ。なんてことを僕は思っている。

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8月10日「Wii炎対処法」

・Wiiでつい腕を痛めてしまうのは、熱中して長時間やりすぎて疲れるからではない。むしろ負荷がかからない運動だからだ。しかも画面に意識が集中するせいで、おかしな姿勢で不自然な方向に筋肉を動かしてしまう。まぁ軽い動きで遊べばいいだけなんだけど、大きく動くから楽しいわけで。つまりWii肩を治すには、正しい方向に強い負荷をかければ良いはずである。腕を思い切り引っぱればいい。バケツに水をたっぷり入れてぶん回すとかね。

・それから一種類のゲームをずっとやり続ける場合、利き腕の設定を時々変えてみると非常に具合が良くなる。

PROFILE

渡辺浩弐
渡辺浩弐
作家。小説のほかマンガ、アニメ、ゲームの原作を手がける。著作に『アンドロメディア』『プラトニックチェーン』『iKILL(ィキル)』等。ゲーム制作会社GTV代表取締役。早稲田大学講師。