第330回

9月22日「新プロジェクト立ち上げの好機」

・前回の考察に、追記。ゲームのインフラが安定していると書いたがこれは技術や企画が硬直してしまってるという意味ではない。クリエイターとしては、今ここで腰を据えてじっくり作り込んでいけるということなのである。

・例えば今DS対応で作っているソフトは、数年後には携帯電話向けの配信用コンテンツとしても価値を発揮するだろう。例えばPS3やX360のスペックは3年後も古くなっていないだろう。しかも本体価格は下がり、あるいは本体という形を失っていろいろな家電製品や端末の中に入り込むことにより、そのマーケットは拡大しているはずなのだ。Wiiもここまで成功したら今のスペックをベースに、水平思考の進化を遂げていくことだろう。

9月28日「新作、新雑誌、新プロジェクト」

・講談社BOXの太田さん、柴山さんと打ち合わせ。書き下ろしの長編はこのレーベルに預けた。近日創刊予定の『パンドラ』に掲載して頂くことになった。

・それから、来年から実現予定のプロジェクトについて密談。いろいろ調べてみるとやらなくてはならないことが山ほどあるが、まずは全員で講習に通っていくつかの資格を取るところからだ。この件についても、パンドラ創刊号で発表できそう。

9月29日「青空の下にこもる」

・小説執筆中。まだまだ泳げるよ沖縄は。コストパフォーマンスを計算したら、ずっと沖縄のホテルでばりばり書き続けた方が儲かるかもしれない。もうこのままずっと帰らないことにしよう。と、現地にいる時はいつも本気で思う。

・けど6日までには戻らなくてはならない。「りんけんバンド」の東京公演を見に行くために……なんか本末転倒だけどね。

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PROFILE

渡辺浩弐
渡辺浩弐
作家。小説のほかマンガ、アニメ、ゲームの原作を手がける。著作に『アンドロメディア』『プラトニックチェーン』『iKILL(ィキル)』等。ゲーム制作会社GTV代表取締役。早稲田大学講師。