渡辺浩弐の日々是コージ中
第424回
7月19日「飢餓時代のシミュレーション」
・廃屋を購入して始めた一軒家農業、収穫絶好調の季節。そして大量の昆虫が集まってくるようになった。作物にダメージは大きいが、今のところはたいてい、そのままにしている。というか植物だけじゃなく昆虫にも興味があるのだ。東京都心にこんなに虫がいるなんて、と驚きの連続。カナブンとかコガネムシとか、カブトムシまでやってきた。虫を食うノウハウがあれば自給自足がかなうかも。
・関東平野って気候にも土地にも、すごく恵まれた場所なのだった。ここを首都にしてコンクリートやアスファルトで覆っちゃうなんて、本当にもったいないことを。
7月20日「最後の引っ越し」
・中野ブロードウェイ内のカフェ(K-CAFE)を拠点に運営している<ニコニコチャンネルGTV>に全力を入れるため、事務所も中野ブロードウェイに移してしまうことになった。公的なことだけではなく個人的にも、これからの余生はここで暮らして、耕したり、学んだり、考えたり、書いたり喋ったり集まったりしながら発信していくつもりなので。
・いつでも気が向いたら世間に向かって直接喋ったり。好きな時にカフェを開けて友や客を迎えたり、いや迎えずに一人でぼんやりしたり。小説書いたら出版社に送ったりするだけではなくサイトやニコ動で公開したりすることもできる。あるいは同じ階にある印刷屋さんで本にしてこの店だけで売ったりするのも、ありかもね。
7月21日「月並みな話」
・太陽と月がほぼ、というか全くといって差し支えないほど同じ大きさに見えるのってどういうことなのか。いや理由などないことも偶然だってこともわかっているが、それは何かの役に立っているのか。
・少なくともこのことが芸術に与えた影響は少なくないはずだ。これを機会にたまには空を見ることにしよう。