第426回

8月2日「ジムに着ていく服がなくても」

・EAの『パーソナルトレーナーWii』を発売前からお借りして、始めている。これが、かなり効く。自分の部屋でこれだけ汗だくになったのははじめてだ。トレーニングツールだと思うと普通かもしれないが、ゲームだと思うとすごく面白い。エクササイズだと思うと音を上げそうなのだが、ゲームだと思っているからついムキになって、やめられない。

・ゴムのバンドを使うモードもある。ゲームの場合、どんなに激しく動くシーンでも、どんなに重そうなものを動かす時でも、この現実側の筋肉により力が必要になるということはなかった。その部分は、ボタンを押す時間や回数に置き換えて処理していたのである。ゲームとしてみると一線を超えたという感覚がある。

・全身の筋肉をまんべんなく使うから、ひきこもりの体力問題はこれ一本でほぼ解消できるかも。こういうタイトルはゲーム雑誌で大きく扱われにくいけれども、熱心なゲーマーにこそ薦めたい。

8月5日「たまり場からの発信」

・Kカフェにはゲーム業界の人もたくさん集まるようになってきた。カフェ形式の場所の利点は、別々のメーカーの方々が場を共有できるところだ。最近、横のつながりの機会が少なくなっているから、そういう場としても使ってもらおう。用がなくても来てもらって、くつろいでもらって、情報交換したりしてもらう。もしかしてここでいろいろなコラボが生まれたりすると楽しいとも思える。

・今日、ためしにそういう現場から生放送をやってみることにした。居合わせた人に次々とカメラの前に来てもらって、宣伝してもらったり、視聴者の質問に答えてもらったり。発売直前ソフトの確認にはとてもいいネタもとになりそうなので、定例化したいと思っている。メーカーさんはぜひここに来て、リアルな情報を生で発信してほしい。

8月6日「わくわくしてきた」

・鈴虫に生肉を食わせて育てるとものすごい勢いで巨大化する。触覚の動きや、鋭角的な走りなど、非常にゴキブリに似ている。

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PROFILE

渡辺浩弐
渡辺浩弐
作家。小説のほかマンガ、アニメ、ゲームの原作を手がける。著作に『アンドロメディア』『プラトニックチェーン』『iKILL(ィキル)』等。ゲーム制作会社GTV代表取締役。早稲田大学講師。