領土問題に揺れる今こそ外パブ過密地帯で夜の異文化交流【後編】


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「領土問題は政治の話」韓国オモニ“鶴の一声”


 西日暮里駅東口。名門・開成高校と大通りを一つ挟んだあたりのエリアに噂の“外パブビル”はあった。テナントの看板を見れば一目瞭然だが、中国、韓国系からフィリピン、ルーマニアまで、実に7割のお店が外パブ。

西日暮里

2Fから5Fに外パブが密集する西日暮里の九龍城。どこも午前1時くらいまで営業

 この街のどこにそんな磁力が働いているのかは不明だが、まずはお目当ての韓国パブ「U」へと突入。残念ながら店内の撮影はNGとのことだが、2時間5000円(飲み放題、チヂミ、うどんなども無料サービス)という低料金設定に加え、常時10人ほどの若い韓国美女が笑顔で接客してくれる、隠れた夜の名店だ。領土問題については、やはり中国パブと温度感は違う。ついつい声を張って議論を仕掛けるコもいたが、「それは政治の問題。私たちがどうこう言うことじゃない」というママの言葉を聞いてると、お互いに妙なわだかまりが解けてくるから不思議なものだ。

 早速、川原亜矢子似のアルバイト留学生に、韓パブ遊びの定番ソング「オッパ」(女性シンガーwaxのヒット曲)をリクエスト。

「チャランダー(お上手)」と合いの手を入れマッコリで乾杯するが、酒豪揃いの韓国アガシを相手に飲み合戦をしかけては撃沈必至。酒のペースを少々落とし、取材用ノートをハングル練習帳にコンバート。女のコと愛の語学学習をすれば、それだけで国境の垣根はなくなる。近隣諸国とリアルに触れあうことで、感情論で広がる嫌韓嫌中ムードもなくなるんじゃ――そんな思いに駆られる夜であった。

◆中、韓、露 外パブ嬢の領土問題に対する温度感

【中国】
尖閣諸島(魚釣島)の場所はもちろん、「名前すら知らない」というコの多さに驚く。「実家は瀋陽(東北部の都市)ですけど、日本の化粧品と炊飯器は人気でお土産に買っていきます。それも標的にあったら怖いです」(24歳・A鈴)

【韓国】
「なぜ、あの島をめぐって日韓が対立するか理由は知ってますか? 漁業ですよ」と鼻息の荒いコもいるが、「早くこの騒ぎが終わってほしい」と願う人が大半。教育の内容からして「どちらの言い分も正しい」が落としどころのようだ

【ロシア】
3人中2人が「北方領土問題の存在を知らない」、1人が「日本はもう、諦めたのではないのですか?」と真顔で語る。モメそうな空気になったら「バザーラニェット」(ロシアのスラング。露パブで大ウケする)と言えばOK

スギナミ 東京都生まれ。主な出没地域は中野、高田馬場の激安スナック。特技は「すぐに折れる心」
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