ロンドンで空前の「豚骨ラーメンブーム」が起きていた!
ここ数年、ロンドンではラーメンが流行っているという。
特にラーメン激戦区となっているのは市内中心地である地下鉄ピカデリーサーカス駅の周辺。多くのラーメン店がこの周辺に店を構えており、観光のついでにちょっと立ち寄る感じでラーメンの食べ歩きができてしまうほどだ。
ロンドンで特に人気という豚骨ラーメンは果たしてどの程度のクオリティなのか。
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ピカデリーサーカス駅徒歩3分のこちらのお店。店内に入ると「イラッシャイマセ~」と片言の日本語と共に、レジスター横に設置された和太鼓が打ち鳴らされる謎の演出に、テンションが上がる。
店内の雰囲気はカフェのような小洒落た内装で、客はアジア人の家族客一組とイギリス人らしきカップルが3組ほど。サイドメニューには焼き鳥や刺身、天ぷらなども味わえる。
アルコール類も日本酒や焼酎など日本のお酒も幅広く取り揃ろえられており、ディナーではおつまみやデザートのついたコースも提供している。
写真は人気メニューらしき「ドラキュラトンコツ」。ガーリックを効かせた醤油豚骨で、麺はつるりとしたストレートの中華麺。1パイントで出てきたキリン一番搾りも無闇に美味い。
退店時も「アリガトウゴザイマシタ~」と太鼓が鳴らされるが、客は皆慣れているようだった。
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行列のできるロンドンラーメンとして有名なのが、2014年にオープンの「Kanadaya」。日本で口にした福岡の金田屋の味に感動し修行したというイギリス人の店主がロンドンに開店したという。立派な暖簾分けだ。
サイドメニューが唐揚げと3種類のおにぎりのみで、ラーメン一本で勝負しているあたりが日本の職人と通底しているところがある。
外の行列もあってか、お酒を飲みながらゆっくりするエスニックバースタイルの他の店と違い、こちらのお店はB級グルメらしい回転率が早さだ。
窮屈ながらも白を基調にした小綺麗な店内で、客層はアジア人が大半。クリーミーなスープが特徴的で、本場博多ラーメンのストレートの細麺を使っている本格派。麺の硬さも選べる。半熟卵、きくらげ等、本格的で日本にいる錯覚に陥ってしまう。高菜と紅生姜がテーブルに備え付けで、スパイシー味噌のトッピングも人気だ。
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ロンドンの随一の繁華街、ソーホー地区にあるラーメン屋だ。ひねりのないストレートな店名だが、メニューは豊富。「東京醤油ラーメン」や「しめじ&しいたけ&みそラーメン」、さらには「食べるラー油ごはん」というメニューもある。
店内は細長い造りで、奥にはバーカウンターもあり、日本のビールや焼酎、ウイスキーも味わえる。紹介する三店舗の中でもっとも本場のイギリス人が多いのが特徴だ。スタンディングでお酒片手に談笑している人が多いが、これは日本のラーメン屋では決して見られない風景だろう。
具は半熟卵、チャーシュー、メンマ、そしてネギも入っており基本は押さえている。茶色の脂が浮いたスープは、見た目ほどしつこい油っこさはなく、日本から製麺機を取り寄せたという麺は、博多トンコツの極細麺より、やや太めの縮れ麺で食感のあるタイプ。濃厚なこってりラーメンを求めると少し物足りないが、マイルドな仕上がりになっており箸が進む。
しかし座ってラーメンを食えばいいのか、立ってお酒を飲めばいいのか。どことなく落ち着かないのが難かもしれない。
どのお店も日本で食べても十分に通用する、大満足の味。また日本のオーソドックスな豚骨ラーメンをベースにしながらも、若干のイギリス補正を加えられているところがおもしろい。
日本だと口の中が火傷だらけになるほど熱々の状態で提供する店も多いが、“程よい温かさ”で出てくるのは、ズルズルと麺を啜らないからかもしれない。
英語力ゼロでも強気で注文できるが、問題はその値段で一杯の値段は2000円弱。ラーメンに限らずイギリスでの外食は、日本の安くて至れり尽くせりな飲食店に慣らされている身には、サービス料などどうしても割高に感じてしまうかもしれない。 <取材・文/日刊SPA!取材班>
ラーメン屋というよりは和食屋に近い「SHORYU Ramen」
麺の硬さも選べる本格派「Kanadaya」
スタンディングで談笑しながら酒とラーメンを「Tonkotsu」
ロンドンラーメンは想像以上の本格派
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